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雨を待つ

作者: 菜の花
掲載日:2025/10/09

 僕は雨を待っている

 雨が降るのを待っている

 雨が降ったら泣いてもバレないから


 夜は鐘を待っている

 鐘が鳴るのを待っている

 鐘が鳴ったら辺りが明るくなるから


 蝶は空を舞っている

 羽があるから舞っている

 羽がなければ美しいなんて言われないけど


 僕は地を這っている

 生きているから這っている

 この地球(ほし)に生かされているから


 美しいものに紛れて

 僕は涙を隠すために

 雨を待つしかないのだ


 僕は雨を待っている

 雨が降るのを待っている

 ずっとずっと泣くのを堪えながら

 僕は雨を待っていた。


ご覧いただきありがとうございました。


雨が降ったら、誤魔化せるから。


誰かに届きますように。

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