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2、ネーミングに突っ込みたい






 まず、この国の名前はヒノモント公国。


 王家はなく、四つの公爵家から大公が選ばれ国を司ることになっている。


 現在の大公は東の公爵家トキオートの主アジュマル。


 次の大公の候補は四人。

 アジュマルの息子、東の公爵家の嫡男アルベルト・トキオート。

 西の公爵家の嫡男ガウェイン・オッサカー。

 南の公爵家の嫡男ナディアス・ナワーキオ。

 そして、我が北の公爵家の嫡男ヒョードル・ホーカイド。

 なんだけど、ヒョードルはレイシールが十歳の時に死んでしまうので、 実際には養子となった義弟ルイスが跡継ぎとなる。


 うん。なんかこのゲーム作ったひとのネーミングセンスにちょっと物申したいけど、とりあえずそれは置いておこう。


 私、レイシール・ホーカイドは十五歳でアルベルト・トキオートの婚約者になる。

 だけど、十六歳で学園に入学すると私達の前にヒロインのニチカ・チューオウが現れ、アルベルトはニチカに夢中になり悪役令嬢レイシールはニチカに嫌がらせを繰り返し、一年後、アルベルトの卒業式パーティーで婚約破棄され投獄処刑される。


 ヒロイン・ニチカの攻略対象は公爵家の男子四人。んで、どのルートでもレイシールの末路は変わらない。どこでも悪役令嬢を貫き通して最後は投獄処刑に行き着く。


 東の場合は婚約者だからまあ、婚約者に寄ってきた変な女の妨害をするのはわかる。

 北の場合もまあ、自分の実家の女主人が平民の女になるのが許せないという理由はわからなくもない。

 しかし、西と南に関しては、本当にただ平民の女が公爵家の嫡男に近づくのが気に入らないという理由だけで嫌がらせを繰り返しているので、西と南ルートをプレイしている時はいちいち首突っ込んでくるレイシールに「こいつ関係ないだろうが!」とイラッとしたものだ。


 あ、ちなみに平民のはずのニチカだが、最終的に今は滅びた王家「ヒノモント家」の血を引いていることが明らかになって、彼女と結婚した男が王家を復活させるというエンドになるのよ。はんっ。ご都合主義。


 まあ、とにかく、先に起きることがわかっているのだから、回避に専念するべきだろう。ニチカには近寄らない。誰とでも好きにやってくれ。以上。解散。


 それよりも私には、いますぐやらねばならないことがある。

 寒さ対策!!


 とにかく寒い。もう、なんでこの家、こんなに広くて廊下が長くて一部屋一部屋が大きいのよ!寒冷地仕様の家を建ててよ!バカなの!?

 暖房と呼べるものは暖炉しかないんだから、廊下なんて極寒よ。よくこんな家で皆平気で暮らしているものだわ。


 さっき突っ込みを控えた登場人物の名前問題だけれど、ホーカイドって明らかに「北海道」をイメージしているのよね。だから、北の領地は雪深く寒い場所なのだ。

 領都は「サホロ」だし、近くにオタル村とかあるし、明らかに北海道をモデルに設定されている。ちなみに私の日本人だった前世は北海道生まれの北海道育ち、生粋の道産子だった。


 窓の外は吹雪いている。朝食の時間が近づいてきたので、先ほど追い払ったメイドが再び部屋に入ってきた。


「お嬢様、お召し替えを」


 そう言って、クローゼットからひらっひらのドレスを取り出す。


「却下!」

「え?」

「もっと暖かい服はないの?」

「あ、暖かい服、ですか?」


 大いに戸惑うメイドには悪いが、白地に薄いブルーのレースとリボンのドレスだなんて寒々しくて着る気にならない。

 メイドは悩みながらも一番布地の厚い服を出してくれた。臙脂色のシンプルなワンピースだ。おどおどと出してきたのは、私が以前「こんなダサい服を着られるわけないでしょう!」とキレ散らかしたことがあるからだろう。

 出来ればズボンを履きたいんだけど、絶対に許されないだろうなぁ。


 でも、寒いのを我慢するのは体に悪いし、後で何か方法を考えよう。




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