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⒇『イズムについての、一考察』
⒇『イズムについての、一考察』
㈠
イズムは、自身の生活を活性化させ、物事を有意義にする。それが確証だとすれば、ともかく、人間は生きるためにイズムを模索するし、イズムのために、生きる意味を見出す。簡単なことだ、と人々は言うかもしれないが、しかし、人間が生きていく上で、自分だけのイズムを見つけ出すことは、容易ではない。
㈡
常にイズムのことを、思考する訳にもいかない。我々には、日常、という生活の現象が実存するし、其処では衣食住という、問題が掲げられているのである。その隅々まで、イズムを浸透させるには、余程の覚悟と神経が必要になって来る。イズムについての、一考察は、こう言った日常に即したものだ。
㈢
結局、人間は、イズム無しには生きられないのだろう。この様な考察を目の前に置いて、自分はまだ、イズムが何物であるか、揺ら揺らと揺れ動く様に、捉えた様で捉えられない。しかし、イズムについて思考すること、それ自体がイズムなら、イズムについての、一考察も、意味があったと、確信しているまでである。