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⒅『イズムについての、一考察』
⒅『イズムについての、一考察』
㈠
思想を考慮すれば、自ずと自然な生活現象も見えてくる。ただ、立ち止まっていたら、何も見えない様な風景も、前進することによって、鮮やかに色彩を眼球が持つというものだ。そしてまた、そう言った先の世界に、イズムは存在するのである。
㈡
一つの大陸が、昔合わさっていた頃、確かにイズムは、場所は違えど、大陸が地続きなため、統一性を持っていただろうと考えている。処が、大陸が分断されたため、イズムは様々に放浪したという訳だ。分離性を持ったイズム、それは、対立を余儀なくされたのだろうと思う。
㈢
しかし、本来、イズムは対立すべきものではなく、一個人から派生する、人間を助けるためのものであった。そのはずだ、という観点から見ると、従来の対立姿勢は、原初を辿れば、非対立的であっただろう。何も、人を対立させるために人は何も生まないだろうから、健全なる非対立イズムこそが、本質的なイズムだと思っている。