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⒁『イズムについての、一考察』
⒁『イズムについての、一考察』
㈠
時空間の問題で、人間は一種の夢を見るのだ。それは、果てしない宇宙への、詩的精神が行う様でもある。所で、イズムについてだが、宇宙のイズムというものは、自分は余り思考したことがない。イズムは、人間対人間、の中で行われるものだと思っているからである。
㈡
何かに対立する時、天から降って来る雨の様に、イズムは突如として君臨する。それは常に、新しいイズムである。戦争や、疫病や、個人主義の観点から言っても、イズムはそれらを乗り越える作用を行って来た。素晴らしいか、素晴らしくないか、で言うと、兎に角、イズムは素晴らしい。
㈢
凡そ人間の力の及ばない場所で、イズムは丁寧に、人間を誘うのである。そしてまた、人間から人間へと、その考えは派生し、自然をも、巻き込んでしまうのだ。ありがたいこと、なのである。もしも、本当に神が居るとすれば、本質的に、イズムは人間を包み込むだろう。