新規を獲得するためには?
「ゲエー!? 敵がいっぱい!?」
希たちは19階にやって来た。
「ゴオオオオー!」
しかし19階には、たくさんの敵が待ち構えていた。
「さまよえる渋谷人レベル6か、私に任せろ。」
敵のレベルは1階下がるごとに1レベルアップしている。要するに、偶数階には灰色の魔法使いがいるから18階の灰色の魔法使いと戦うまでに、19階のさまよえる渋谷人レベル6と戦って、レベルを上げてから挑めということだった。
「望の夢魔法は、夢や希望を忘れて生きるのも楽しくない、スマホばっかりやっている現代人の夢を思い出させて成仏させるが、私は違うぞ。生きているようで死んでいる人間に悪夢を見させて、悪夢の世界に誘うのだ!」
クロムは悪夢の魔法を使う。
「ガオ。」
暴れて奇声を発していた、さまよえる渋谷人レベル6が、クロムの進む中央を空けて、きれいに整列する。
「夢を無くした人間は、私に従うしかないのだ! ワッハッハー!」
「便利な特技だ。」
完全にクロムは19階を支配している。
「悪夢の世界をさまよう人間たちが、こんなにもたくさんいる。これだけたくさんの人間が人生をさまよっているのだから、この中から進化するさまよえる渋谷人がいてもおかしくない訳だ。」
その時、1体のさまよえる渋谷人レベル6の様子に変化があった。皮膚が割れ始めたのだ。
「おお!? さまよえる渋谷人が進化するぞ!?」
「いったい何になるの!? まさか魔王!? それとも邪神!?」
希とクロムは興味津々に見つめる。
「ガオ!?」
しかし、さまよえる渋谷人レベル6は崩れ去ってしまった。
「なっ!? う~ん!? どうやらレベルが低かったようだな。アハハ。」
さまよえる渋谷人レベル6なんかで進化できてしまっては、今後の創作に困る。
「興味を持った私の時間を返して。」
やはりネットゲームで新規ユーザーを獲得するには、途中からの参加者でも、できるだけ対等に遊べるように毎月1日には、レベル1にするしかない。若しくは1カ月1回に新しいダンジョン、新しい塔を実装して途中参加のユーザーでも、ほぼ対等に遊べるようにしなければいけないだろう。持ち越せるのはレベルではなく、装備か、魔法か、アビリティーを1つくらいで十分だろう。
「さあ! 18階に行くぞ!」
希たちは次の階を目指すのであった。
つづく。




