妹、死ぬ
「美杉ー！？」
イバラを地面に置いてきたの望が魔法のほうきに乗ってやって来た。
「そ、そんな！？」
しかし、一足遅く目の前で妹の美杉を粉々に吹き飛ばされてしまった。
「ちょっとでの分際で私に歯向かうのがいけないのだよ。」
灰色の魔法使いは、美杉を吹き飛ばし高らかに気分が高揚している。
「うわあー！！！！！！！」
妹がこの世から消えてしまったショックに望は感情が荒れ狂う。
「絶対に許さないぞ！ 灰色の魔法使い！ おまえだけは俺が倒す！」
望の怒りが爆発する。
「そう怒るな。おまえもすぐにあの世行だ。」
美杉も殺された周囲は、高層ビルも爆発で倒壊し瓦礫は飛び散り、火事や煙が発生し、恐らく死者は１万人を超えているだろう。
「言ってみろ。おまえの夢はなんだ？」
「んん？ 何をおかしなことを言っている。頭でもおかしくなったのか？」
「いいから言ってみろ。お前の夢はなんだ？」
望は、灰色の魔法使いに夢を尋ねる。
「そうだな。思いっきり爆発実験がしたい。」
灰色の魔法使いは聞かれたので自分の夢を言ってみる。
「他人の夢を奪ったおまえには、夢を見る資格はない。」
望は、灰色の魔法使いに宣戦布告する。
「なにー！？ 夢があるかと聞いたのはおまえだろうがー！？」
灰色の魔法使いは望に一杯食わされた感じである。
「俺は、おまえの夢を叶えない。」
「何をさっきからおかしな事ばかり言う。別におまえの許可を得なくても、私は自分で夢を叶えるから。」
灰色の魔法使いは、望の言ったことは気にせずにケロッとしている。
「夢が叶うかどうかは、俺が決める。俺は夢を司る魔法使いだからな。」
望は、美杉の仇を討つためにも闘志を燃やしている。
「やれるもんならやってみろ。おまえに他人の夢をどうこうできるならな。」
「見せてやる！ 夢の力は無限大だ！」
望と灰色の魔法使いの戦いが始まる。
「速攻で、ばん。」
灰色の魔法使いは、爆発魔法を唱える。
「うわあー！？」
望は、爆発で吹き飛ばされてしまう。
「どうした？ さっきまでの威勢はどこにいった？」
灰色の魔法使いは、自分の爆発に絶対的な自信を持っている。
「クッ！？ 確かに強力な爆発だ。あの爆発を何とかしなければ！？ よし、あの手を使ってみよう。」
望は、秘策を思いついた。
「これで、おまえも粉々だー！ ばん。」
灰色の魔法使いは、爆弾魔法を唱えた。
「あれ？ 爆発しない！？」
しかし、望は爆発しなかった。
「おまえの爆弾は、俺の夢魔法で夢の世界へ葬り去ってやったぜー！」
望は新しい魔法を編み出していた。
つづく。
