魔法使いの種類
「ちょっと、あなた何やってるのよ?」
イバラが、灰色の魔法使いに尋ねる。
「あう?」
しかし、灰色の魔法使いは変な受け答えをする。
「ふざけてるの? それとも私をバカにしているの?」
イバラは、妙な受け答えにイラつく。
「アイ キャン ノット ジャパニーズ。」
灰色の魔法使いは、日本語が分からなかった。
「あなた、日本語が分からないの? 外国人の魔法使い?」
「うんうん。ハーフ。」
灰色の魔法使いは、日本人と外国人のハーフだった。
「日本語、分かってるじゃない!?」
「あうあう。」
イバラのツッコミに笑って誤魔化す灰色の魔法使いだった。
「まあ、どっちでもいいわ。ここであなたを倒す。」
「あう?」
イバラと灰色の魔法使いの戦いが始まる。
「くらえ! 魔犬魔法! ヘルハウンド・クロー!」
イバラが魔法で灰色の魔法使いを攻撃しようとする。
「バン。」
「キャア!?」
イバラの周囲で爆発が起こりふきとばされて、攻撃を繰り出せない。
「ビースト系の魔法使い。なら、精々攻撃の射程距離は数メートル。私の遠隔操作できる爆発魔法の敵ではない。安全な距離を取りながら、ビルごと吹き飛ばしてあげるわ。」
灰色の魔法使いは、冷静にイバラの能力を計算していたのだった。
「バン。バン。バーン!!!」
「キャア!?」
イバラの周囲で連続して爆発が起こる。
「ゴゴゴゴゴゴゴ!!!」
爆発は遂に高層ビルを倒壊させ、下へ下へと沈んでいく
「ダメ、体が動かない。ぶつかる。」
イバラは意識を失いかけながら地面へと垂直落下していく。イバラの体は、どんどん地面に近づいていく。
「えい!」
その時、魔法のほうきに乗った望が現れ、イバラを抱きかかえる。
「大丈夫か? 黒花?」
「私なんかを、た、助けに来てくれたの? 望くん。」
望は安全な地面にイバラを寝かせる。
「まあな、後のことは俺に任せろ。」
「ありがとう。」
そう言うと安心したのか、イバラは意識を失い眠りに着いた。
「イバラさんの仇は私が打つ!」
上空では望の妹の美杉が灰色の魔法使いと交戦中だった。
「ばん。ばん。ばーん!」
灰色の魔法使いは、得意の爆発魔法で攻撃を仕掛ける。
「天使魔法! エンジェル・ディフェンス!」
美杉は、渋天から天使のスマホを借りていて、天使の魔法が使えるのだった。
「ドカドカドカーン!」
連続した爆発音がするが、天使の背中の羽に覆うように守られた美杉は無事だった。
「おお!? スゴイ!? さすが天使様の魔法使いだ!」
その様子にムカついた灰色の魔法使い。
「なら内部からの爆発はどうだ?」
「え?」
「爆発魔法! ばん!」
次の瞬間、美杉の体の内側からドカーン! っと爆弾が爆発した。
つづく。