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15話 家族愛

ブックマークの登録ありがとうございます。

日間ハイファンタジーで16位になりました。ありがとうございます!!

 俺が魔王を名乗った事により町は混乱したようだ。逃げようとする者、その場で失禁する者。俺に斬りかかろうと隙を窺う者。様々だ。

「き、キサマ。ついに本性を現したな。いつからだ!! いつからエルヴァンと()()()()()()いた!?」

 親父は、フラフラと立ち上がり、俺の胸ぐらを掴み叫ぶ。

 それにしても、入れ替わる? 何を言っているんだ?

「エルヴァンは昔から、私の()()()には絶対服従だったはずだ!! それにもかかわらず、お前は私に逆らう!! お前は偽物だ!!」

 逆らうから偽物? 俺はそれを聞いて、呆れるとともに怒りが込み上げてきた。

「絶対服従? 確かにその通りだな。そうしなければ、家族(お前達)に殺されていたからな」

「殺されて?」

 クリスが俺の方を心配そうに見ている。

「あぁ。こいつらにとって必要だったのは、兄貴だけだ。俺は必要ないとばかりに、日常の暴力は当たり前、飯すら満足に与えて貰えなかった。特に、親父の機嫌が悪い時は、殺されるかと思うほどの暴力を受けていた」

 俺が、恨みのこもった目で親父を見下すと、親父は少し怯えた顔をしている。

「ば、馬鹿者!! それが家族愛だとなぜわからんのだ!?」

 家族愛? こいつは何を言っているんだ? 違うな……。こいつは()()()について教えてくれたんだ。

 俺は目を閉じ、剣を鞘にしまう。クリスは俺の行動に驚いていいるようだが、親父はホッとしたようだが……。が、俺は親父の腹を殴る。

「ぐふっ!!」

 親父は、その場に崩れ落ちる。 

「き、キサマ!! 実の父を殴ったな!!」

 俺は、すかさず親父の顎を蹴り上げる。親父は無様に仰向けになる。結構な力で蹴ったので顎が砕けたのか、親父は「うー、うー」と唸っている。

 流石に、会話が出来ないと面白くないと判断した俺は、クリスに「回復魔法は使えるか?」と聞いてみる。

 普通の魔導士は使えない筈だが、クリスは優秀なうえに一人でも生きていけるように()()の魔法を使えると前に聞いた事があった。

「使える。少し待って……。ヒール」

 クリスの使った回復魔法で親父が光る。傷を癒しているのだろう。唸る声が次第に小さくなっている。

 暫くすると、顎をさすりながら、親父が立ち上がる。

「え、エルヴァン。落ち着いて話をしよう……。お前だってわかるだろう? マシュー君は勇者……、この世界の希望だ」

 俺は腕を組み、親父の考えを聞いてやろうと思ったが、そんな必要のないことに気付く。

「そうだな……。あいつは勇者。そして、俺は魔王。殺し合う運命だな」

 俺の言葉に親父の顔が引きつった。

一日PV数が凄い事になっている……。ランキングに載ると凄いね。


少しでも面白いや続きが気になるという方がいれば幸いです。

よろしければ、ブックマークの登録、評価をよろしくお願いします。


『クジ引きで選ばれた勇者』もよろしくお願いします。

https://ncode.syosetu.com/n2043en/


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