13話 変わった?
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「俺が、変わったとでも言いたいのか?」
俺としては、自分が変わったとは思えないのだが、クリスが言うには、マシューと共に初めて国王に会った時も、王子は自分の正義だけを考え、自分こそ真なる勇者だと叫んでいたそうだ。
王子は勇者であるマシューではなく、なぜか俺を睨みつけていたらしく、俺はそれに気付かずに国王達に誓いを立てていたそうだ。
「国王がエル達を利用する気満々なのは目に見えていたのに、エルの目は使命に燃えていたのか目が輝いていた。他の二人は馬鹿だったから名誉の前に盲目だったんだろうけど」
クリスとシリは、マシューやメディアと違い、幼馴染ではなく、国王によって呼び出された優秀な人材だった。だからこそ、国王の考えや、俺達の表情をじっくり見ることが出来たのだろう。
「エルは、マシューやメディアにいつも気を使っている感じだったから、あの二人は調子に乗ったんだと思う」
気を? そ、そんな事は……、あったかもしれないな。
「私も気になっていたけど、どうしてエルはそんなに変わったの?」
俺が変わった? 俺が困惑していると、町の連中も俺が変わったと騒ぎ出す。
…………。
俺が変わった……? ……。そうだな、確かに変わったかもな……。
「クリス。俺は今から、人類の敵になる。お前は、巻き添えを喰らわないように、どこか遠くの国へと逃げておけ」
俺がそう言うと、クリスは俺の腕を掴み首を振る。
「私もこの国を見限った。だから、エルについて行く」
「俺は、人類の敵になるんだぞ?」
「大丈夫」
俺とクリスが話をしていると、王子が騎士達に俺とクリスを殺すように命令を下した。この瞬間、俺はこの国の敵になったわけだ。
「ポチ……。鎧を着た連中で遊んでいいぞ」
俺が命令を下すと、ポチは騎士に向かって突撃していく。
騎士達は、ポチの突進に逃げ惑うしかできない。いい気味だ。王子や町の人間が相変わらず、俺に何か叫んでいる。が、なにも心に響かない。
俺が冷めた目で王子達を睨んでいると、何を勘違いしたのか、この町で一番復讐したい奴の声が聞こえて来た。
「エルヴァン!! あの魔物を止めろ!!」
俺が振り返ると、この町の町長であるマシューの父親と、俺の父親が俺を睨みつけていた。
「よぅ。久しぶりだな。町長。それに親父」
俺が、剣を抜き殺気を込めてやると、町長が気絶した。
親父は、王子を守るように前に出る。
「レンリー王子。私の後ろに……。あのバカ息子は私には口答えは出来ませ「親父、お前が前に出る事で、お前に対する攻撃で王子様が巻き添えになるかもしれないぞ?」……なに?」
俺は親父に剣を突き付けて、見下すように睨みつける。
「貴様。それが親に対する態度か?」
「ははは。馬鹿か? お前が俺に何をした? まさか、もう忘れたのか?」
「ぐ……」
俺が反抗したことが気に喰わないのか、親父は怒りで肩を震わせていた。
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