11話 婚約者の価値?
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「ま、まさか……エルヴァンかい!?」
おばさんが何かに気付いたようだが、俺には関係無いので、ポチを呼びよせる。
おばさんは、俺の肩を掴み強制的に振り返らせた。
「何か用か? おばさん?」
俺が面倒臭そうにしていると、おばさんは怒った顔で俺を怒鳴る。
「おばさん。もう俺は、メディアとは何の関係もないんだ。いちいち突っかかってくれるなよ」
「メディアは賢い娘だよ!! あんたみたいな男には勿体無い!! あんたみたいな性格の悪い根暗な男、捨てて正解だよ!!」
俺は、おばさんの言い草を聞いて溜息を吐く。
「なぁ、おばさん。股の緩いお前の娘に一体何の価値がるんだ? あんたも勘違いしてないか? まぁ、いいや。これで心置きなくこの町を破壊する事が出来る」
俺の言葉に、おばさんは、何に対して自分がどういう態度を取っていたのかを、ようやく気付いたようだ。
俺は口角を吊り上げ、ポチに命令する。
「ポチ!!暴れていいぞ。人間以外を破壊しくつせ!!」
俺が合図すると、ポチは物凄い勢いで町の建物を破壊し始める。
おばさんは町の惨状に顔を青褪めさせるが、こんなものはまだ始まりだ。
しかし、俺はどうしてもおばさんに聞いておきたい事があった。
「おばさん。あんたの俺への態度がこの結果を招いたんだが、どんな気分だ?」
おばさんは、涙を浮かべながら俺を睨む。
「あんたは根暗だったが、ここまで酷い事をする子じゃなかった筈だ。メディアにフラれたからと言って、ここまで変わるものなのかい?」
「はぁ? 俺が変わったのは、この町に殺されかけたからだぞ? 考えてみろよ。メディアに裏切られて帰ってきた俺にお前等は何をした? 温かく迎え入れたか? メディアとマシューの言葉だけを聞き、俺の言葉を全て嘘と斬り捨てて、自警団を使って俺を殺しにかかったじゃないか。あれが正しかったとでも?」
俺がそう聞くと、おばさんは俯いて何も言わなくなる。
「許して欲しかったら、俺と同じ行動を取れよ」
「同じ行動?」
「あぁ。この近くに呪いの洞窟があるだろ? そこに地獄の大穴がある。そこを飛び下りろよ。そしたら許してやるよ」
「そんなこと出来るわけないじゃないか!!」
おばさんは顔を真っ赤にして、俺を怒鳴る。
おばさんが怒鳴ると同時に、自警団が誰かを連れてきたようだ。
「お前の悪行もここまでだ!!」
振り返ると、金髪を靡かせた、この国王子様が騎士団を連れて、俺に剣を向けていた。
二週間ぶりに家に帰ってきましたので、再開します。
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