表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦力より戦略。  作者: ハルヒ8128
国家戦争
54/557

数によるごり押しって強力だよね

「これは、本気か?」

「うん、そうだったと思う」


プリンセが言ってくれた情報をもとに地図に戦力を出してみる。


「ほんとにこんな形でくるのか……」


その情報というのは、ライオンやチーターなどの肉食獣の部隊が砂漠を横切って一直線に攻めてくるというものだった。

しかし、その作戦の無謀さを打ち消すかのような数!

ライオン、チーター、ヒョウ、鷹、熊族のそれぞれ500名程度が襲ってくるらしい。


さしあたって、


「鷹族って飛べるの?」

「うん。わたしたちと同じように変身して飛べるよ」

「そうか」


そうだった。



「鳥って手足はどうなってんの?」

「? 爪、みたいなのがあるとおもう」


あー。

かぎ爪か。

ん?

ってことはだ。


「プリンセ。手を見せてくれ」

「え? はい」


おぉ!


「肉球だ!」


おぉ……。

ぷにぷにしてる……。


「くすぐったいよー」


なぜ!?

なぜこの事実にもっと早く気が付かなかったのか!?


「リブレさん、怖いですよ……」


はっ!

危ない。

理性が……。



「して、この状況をどう打開していくかじゃが……」


無理やり王様が話を戻す。


「なにか策はあるのか?」

「いやー、戦争の話を聞いてから考えてたことはあるんだけどなー」

「ほう? 素晴らしいではないか」

「でもさー、この作戦はだめだな多分。また新しいの考えるしかないな」


多分多大な犠牲が出るし。



「報告します!」


近衛兵のような方が走りこんでくる。

あー、こういう時って大抵……。


「偵察隊が敵国の動き出しを確認! これより出兵し、こちらへ攻めてくる模様!」


そういうことなんだよなー。



「リブレ、四の五の言ってる場合ではなくなったぞ! すぐにその作戦とやらを皆に共有せい!」

「そうするしかなさそうだな…」


早くしないとほんとに犠牲が出そうだし。



「王様、あんたの二つ名(ダブル)は確か、【水王】だったよな」

「そうじゃが?」

「なら水の扱いに長けてるっていう認識でいいんだよな。更にルーリアの親なくらいだから魔力量はそうとうなもんだよな?」

「その通り!」


エルランドが胸を張る。



「じゃあ、広範囲に霧を張ることってできるか?」


作戦の根幹となる部分を聞いてみる。


「あー、そういうこととなるとのぉ……」


ん?

歯切れが悪いな……。


「たぶん無理なんじゃないかのぉ……」


なんでだよ!

【水王】だろ!?

水くらい自由に操って見せろよ!!


「役立たずか!」

「わしは細かい魔力のコントロールが苦手なんじゃよ!」


役に立たねーな!



「あのー」

「レイン?」

「多分僕なら霧作れると思いますけど……」


おぉ。

救世主が!


「どこに作るんですか?」

「えっとな、あの砂漠の上」

「馬鹿じゃないんですか!? あんな日照りが凄いところに霧!? できるわけないじゃないですか!!」


そこは魔力で……。


「圧倒的に足りません!!」


あー。

いきなりこの作戦頓挫したな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ