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戦力より戦略。  作者: ハルヒ8128
幻想級迎撃
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夜は長いよ

お決まりの水着入浴です。

ありがたや。

というか、未だにこの水着をくれた謎の女性冒険者についての消息が掴めていない。

一体何者だったのだろうか。

この前の全員集合の時にもプリンセが確認できなかったらしいし。

ここまできたら逆に予想がつくけど。


「……お風呂ー」


獣人族がどこまで獣の属性を反映しているのかは永遠の謎である。

例えば、一般的に猫はお風呂が嫌いと言われるが、プリンセは大がつくほど好きである。

アミラにも聞いてみたが、別に嫌いではないという。

つまり、猫が水が嫌いという特性はあまり反映されていないということだ。


もちろん、個人差はあるんだろうが、よく考えたら水魔法がある世界で水が嫌いとか言ってられない。

プリンセのお父さんも水魔法使ってたし。

そこはヘスティアさんが大丈夫なように獣人族を作りたもうたのだろう。


「もういいか?」

「大丈夫です」

「……はやく」

「理不尽だな」


風呂に入る順番は女性陣が先。

体を洗ってから水着を着て、その後に俺が入る。

俺はかけ湯はするが、女性陣があがってから体を洗う。

これでお互いの裸状態を見ることなく一緒に入浴できるわけだ。


レイン風紀委員長の許しが出てからはなぜかずっと一緒に入浴している。

プリンセは恥ずかしさなどどこ吹く風だが、レインはいまだに恥ずかしそうだ。

俺はまぁ、男だし。

上半身が出ている程度何ということはない。

まぁ、誇れるような体ではないのだが。

別に贅肉がついているわけでもないのでよしとしよう。



「……でも、まえにお風呂の後はよくねむれるっていってなかった?」

「あぁ、それは風呂は少し疲れるんだよ。だから既に疲れてるところでもうちょっと疲れさせて眠りやすくさせるってことだな。だから、長い時間は入らない。ちょっと入るだけだったら血行を良くして起きるにはもってこいだからな」


起きてすぐの風呂は心臓に負担をかけてしまうらしいが、もう食事分の時間は経っているので大丈夫だろう。

朝食をしっかり食べろと言われるのも血糖値を上げ、体温を上げることが目的だ。

睡眠が深いほど体温は下がるらしいし。



「さて、この後何をして起きとくかな」


何もせずにただ起きておくだけってのは俺でも無理だ。

流石に何かやることがいる。


「……トランプ」

「お、久しぶりにやるか?」


そういえば、プリンセは俺から話を聞かされているだけで、やったことはなかったんだっけな。

トランプさえあればいくらでも暇つぶしになるからいいな。


「よし、じゃあ、お風呂からあがったらトランプしようか」


トランプをこっちに持ってきたときに他にも思いついていたやつを実現するいい機会かもしれん。

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