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戦力より戦略。  作者: ハルヒ8128
杖の真価
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攻略法がわかればなんでもないことってあるよね

「ん?」

走ろうともがいているゾンビの様子を観察していると一つ気づくことがあった。

「足、折れてね?」

俺が逃走中に狙ったくるぶしのあたりから足がポッキリ逝ってしまっているのだ。

もしかしてゾンビにとって走るのってやっぱりというかそりゃそうなんだけどかなり負担になるんじゃないか?強度の弱い俺の魔法で逝くってのはかなりなもんだぞ。


とりあえずもがいているだけのゾンビに近づき、小太刀でとどめを刺す。

やはり、追いかけて追い付いた時しか想定されてないらしく近くまで寄ってもこちらに反応する素振りはなかった。

ポリゴンになって消えるゾンビを見ながら考える。

実はこれヌルゲーなんじゃね!?


気付いてからは俺は順調にゾンビを倒していった。

一旦気づかせてからこちらに走ってくるところでディレクト・シフトで転ばせて、それをリヴィ・バインドで縛り、燃やす。

もちろん削り切るまでには時間がかかるので道の横に放って先に進み、同じことを繰り返す。

で、ある程度進んだなと思ったところで引き返してから死亡確認。後ろからいきなり襲い掛かられたりしたら怖いしな。


「結局こっちかよ…」

最初の分かれ道で左側だった方の道は全てある程度進んだところで行き止まりだった。

一度言った道かどうかもわからなくなってからマッピングのために端から順番に行ったりしたからすげー時間がかかったけどな。


「今日はもういいか…」

最初の分かれ道まで戻ってきた俺は入り口付近まで戻って寝ることにする。

何回も戻ってきたからわかったけど入り口付近にはエネミーがポップしないことがわかった。つまり、ここが唯一の安息地というわけだ。

「疲れたけど…。外ではどのくらい時間がたってるんだろう…」

洞窟の中では日の光なんてものは届かないので何時なのかなんてわかるわけもない。

「絶対帰ったら時計みたいなの作ろう…」

複雑すぎて無理だろうけどな…。

そんなことを考えながら眠りについた。


「ぐっ、あぁーーー」

床でも普通に寝ることのできる俺だが、地面に直接というのは初だったこともあって全身が痛い。加えて、

「…眠い」

寝れた気がしない。まず何時間寝れたのかもわからないし。


ふらふらとした足取りで左側の道の方へと進む。

分かれ道の少し先には水場があった。

「これで水分問題は解決か」

手で汲んで飲んでみるが、普通においしい。

昨日の俺はなんでこれに気づかなかったんだ?よくよく聞けば水の落ちる音も聞こえるし、むしろ気づけない方がおかしいだろ。


水分補給をして顔を洗った俺はカロ〇ーメイトに似た保存食をもさもさと頬張る。

「これで残るは食糧問題か」

衣服に関しては汚れはするが、衛生的には問題がないシステムになっているらしい。寝る場所も一応は確保できてるから、あとは食事だ。

「ここで補給できるとは思えないしな…」

むしろゾンビとかからドロップしてきても絶対に食べたくない。


「とりあえず進むか…」

腰を上げ、先の曲がり角の方をスルー・アイで見てみる。

「あれ?」

急いで行ってみると、そこには下へと続く階段がぽっかりと開いていた。

「ダンジョンの構造、バランス悪くね!?」

昨日の努力はなんだったのか。


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