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武道大会 決勝

ひいやぁぁぁ!?気がついたら日刊ランキングに載ってました!!こんな話を評価していただいて、みなさんありがとうございます!!!

「まだ出てこないね。マコト」


「派手に登場するとか言っていましたが、開始時間に間に合わないってどういうことでしょうか?」


「さぁ?」


ミシャとエリスはいつものように貴賓席のうしろに控えていたが、今日は決勝だというのに主役がまだ片方登場していない。


ガンツもやきもきしているようだ。


闘技場には白い鎧を着た人間が1人立っているだけ。


もう開始時刻は10分過ぎている。


「いつになったらマコトは……」


ボォンッ!!


突然闘技場で爆発が起きた。


観客や白い鎧の人間も驚いているようだ。


「……なにが起こったの?」


ミシャは呆然としている。


「まさかあいつの仕掛けじゃ……」


エリスはなにかに気がついたようだ。


闘技場では、爆発跡からもうもうと煙が立ち上っている。


ビュゥンッ!!


そしてその煙が内部からの突風で一気に晴れ、爆発があった地点には風を纏った黒服の剣士が1人立っていた。


「ハッハッハッハ!たしかに派手な登場だ!マコト殿もやりよる!!」


ガンツはそれを見て大笑いしている。


「やりすぎだよ、マコト……」


「あの馬鹿が……」


その光景を見てミシャとエリスは同時に頭を抱えた。





「『エアロイクイップメント』」


風を纏って周囲の煙を吹き飛ばす。


眼前には細部に金の細工を施した白い鎧を着た女性が立っている。


体のシルエットと前情報から女性だとわかるが。顔はフルフェイスの兜で覆われている。


その女性が話しかけてきた。


「ずいぶんと派手な登場ですね。謎の黒騎士殿?」


凛と澄んだ美しくよく通る声だ。


「急いで来たら爆発してしまいましてね。白薔薇のイゼリア殿」


お互いになんとなく牽制する。


「お互い名乗る必要はなさそうですが、本名と素顔は教えてくださらないのですか?」


「それはできません」


「では、貴殿に勝って力ずくで教えていただきます。黒騎士殿!」


イゼリアは腰から白銀の剣を抜き放ち、正眼に構える。


「ならば、俺も勝ったら貴女の素顔を見せていただくことにしよう。白薔薇殿!」


俺もイルミナスを抜き、八相の構えをとる。


「それでは!ダルハイム武道大会決勝戦を開始します!……始め!!」


審判が開始の合図を出した。


同時に相手に向かって突撃。


「シッ!」


「ハッ!」


間合いに入った瞬間に切り結ぶ。


一合。


二合。


三合。


速い!


鍔競り合いになる。


「正直ここまでの実力があるとは思いませんでした」


イゼリアが交差する剣越しで楽しげに話しかけてくる。


「こちらも王都近衛騎士団の副団長の実力を侮っていました」


俺も口元でニヤリと笑いながら対応する。


ぎりぎりと音が鳴る。


1回戦で闘った力自慢の大男より圧力がある。


この細い体のどこにそんな力があるんだ?


一瞬、互いの力が弱まった。


「「!」」


そのまま一気に間合いをとる。


距離をとりながらイゼリアが剣をこちらに向ける。


「我の願いに応え、顕現せよ!炎の魔弾!!『ファイヤーボール』!!!」


剣先からファイヤーボールが放たれる。


あの剣は魔導器でもあるようだ。


「チッ!魔術まで使えるのか……!!『エアバレット』!!!」


俺もイルミナスを向けてエアバレットで迎撃する。


ドォンッ!


闘技場中央で互いの魔法が激突し、爆発した。


会場から割れんばかりの歓声と拍手が聞こえてくる中、なぜかイゼリアは構えを解いた。


「ふむ。今の攻撃で確信しましたが、貴殿の魔術は少し特殊なようですね」


俺も構えを解いて応答する。


「ばれてしまいましたか。その通りです。俺は全属性の魔法を扱うことができ、呪文詠唱もいりません」


「なぜ、そのようなことを私に教えるのですか?」


「さきほどは咄嗟に魔術を使ってしまいましたが、もうこの闘いでは使いませんので」


「それはハンデということですか?」


イゼリヤは少し怒ったような声で聞いてきた。


「いえ、単純に貴女とはこちらで勝負をつけたい!」


俺はそう言いつつイルミナスを正眼に構えた。


「面白い。その提案、乗りました!」


イゼリアは剣を上段に構える。


「「いざっ!!」」


一気に間合いを詰めて何合となく切り結ぶ。


本当にイゼリアは強い。


あと少しで服が摩擦熱で燃えるレベルのスピードだ。


だからこそ……楽しい!!


(あるじさま、たのしそうだね!)


(ああ、楽しいぞ!まるでウィングドラゴンと戦ってたときみたいだ!!)


(このおんなのひと、そんなにつよいんだ……)


(うん!強い!!)


(がんばって!あるじさま!!)


(ああ!!)


イゼリアを袈裟に斬る。


しかし見透かされていたかのように剣を滑らせ受け流された。


喉元に突きが迫る。


「くっ……!」


首を逸らし、どうにか避けた。


一度距離を取る。


「速度が同じなら錬度は向こうのほうが完全に上手か……」


イゼリアが間合いを詰め、上段から斬りつけてきた。


イルミナスを頭の上で横にし、防ぐ。


「ぐぁ!」


だが、がら空きの腹に前蹴りを食らい地面を転げる。


「ふんっ!」


イゼリアは転がる俺を追撃し剣を振りぬく。


「……ちくしょう!」


俺はさらに勢いよく転がりなんとか避け、すぐに立ち上がってイルミナスを構える。


このままじゃジリ貧だな。


「次で決めさせてもらいます」


イゼリアが宣言する。


「楽しかったんですが……しかたないですね」


服についた土ぼこりを掃いながら答える。


「それでは行きます」


「どうぞ」


イゼリアが今日一番の踏み込みを見せる。


俺はそれに対し、


マスクと帽子をイゼリアの後方に投げはなった。


「な!?」


それを見てイゼリアが困惑した声をあげる。


「決めさせてもらいます。俺が」


俺はイゼリアを超える神速の踏み込みでイゼリアの両手を斬り。そのままイゼリアの後方へ。


燃えさかるマントを脱ぎ捨て、空から落ちてきた仮面と帽子を身に着けた。


イゼリアを振り返り声をかける。


「まだやりますか?」


「やりたいのはやまやまですが……両手が動きません。私の負けです」


それを聞いた俺はイルミナスを鞘に収め、右手を大きく掲げた。


ワァァァァアアアアアアアッ!!!!


それを観客たちが確認した瞬間、この大会一番の歓声が闘技場に響き、色とりどりの紙ふぶきが中空を舞った。


「約束でしたね」


なんとか腕が回復したのか、イゼリアが兜を脱いだ。


「ほう……声から想像していた以上にお美しい」


プラチナブロンドの髪をうしろで束ね。うっすらと汗をかいている20代中盤の女性。


凛とした瞳の紫はアメジストのようで、鼻は高く整い、口元は引き締まっている。


まるで絵画に出てくるワルキューレのような印象を受ける。


「いえ、それほどでもありません。しかし、本当にお強かった。剣だけで戦えたからなんとかもったようなものを、もし魔術を使われていたら、なす術がなっかったでしょう。そして最後の踏み込みと斬撃は筆舌に尽くし難い。人間にあそこまでの速度が出せるとは」


「貴女も女性でその若さでありながら、あそこまでの技術と力。敬服いたします」


「いえ、上には上がいます。貴殿のような方が」


「さきほども言いましたが、俺は少し特殊でしてね。今回の敗北はあまり気にしないほうがよろしいですよ」


「面白い方だ」


イゼリヤはクスリと笑った。


「本当はお名前だけでも伺いたいのですが……敗者にはその権利はありませんでしたね」


少し寂しそうな顔をしている。


あまり美人にこういう顔させちゃダメだよな……よし、サービスするか。


「俺にはこの大会で使っているのとは別の通り名がありまして……」


「?」


「普段は『竜殺しの英雄』などと呼ばれております。自分でも分不相応だと思いますがね」


苦笑しながら言った。


「貴殿が……あの……」


イゼリヤは相当驚いたようだ。


「そろそろ表彰式のようですね。行きましょうか?」


「……はい!」


イゼリヤとともに表彰台のほうまで歩いていった。






その夜、俺の優勝を祝し、宿の食堂で俺とミシャとエリスとガンツの4人で祝勝会が開かれた。


ガンツが無礼講と言ったので大変なことになった。


「おらっ!もっと飲めマコト!!」


ミシャがワイングラスを俺に渡しながら自分もビンから直接ワインを飲んでいる。


「誰だ!ミシャに……って言うか未成年に酒飲ませたのは!?」


「私だよマコト殿!というかなんだね?そのミセーネンと言うのは?珍味かね!?美味しいのかね!?」


ガンツも出来上がっている。


この世界に未成年という概念はないのか……


「なにをそんなにシケた顔してるんだ?優勝したんだろ!?もっと飲め!!」


エリスまで完璧に出来上がっている。


「いくら無礼講って言っても、公爵様に迷惑かかるだろ?」


「そんな細かいこと気にするな!なぁガンツ?」


「ミシャ嬢の言う通り!気にしなさるな!!」


おい、公爵呼び捨てにしてんじゃねぇ!!


というか公爵も素で賛同すんな!!


突然エリスがミシャに敬礼した。


「師匠!」


「なんだ弟子!?」


「どうやらこの男は勧めても酒を飲まないようです!」


「そのようだな!」


「ここは強行突破しかありません!」


「なるほど!ガァンツ!!」


「はい!なんでしょうかミシャ嬢!!」


呼ばれたガンツが敬礼しつつ応じる。


「エリスとともにこの男を抑えろ!!」


「了解しました!!」


ガンツとエリスは俺を押さえつけて羽交い絞めにする。


「よせ!というか酔っ払いがなんでそんなに力強い!?」


「黙れ!そして飲め!!」


ミシャが俺の口にワインのビンを突っ込んだ。


「おぼ!おぼぉうぼ!?」


「なにを言っているかわからん!次!!」


そのままどんどん酒を無理やり飲ましていく。


「ぼぉ……おべおうおぉぉぉぉ……」


そのまま意識を失った。







「この展開二度目!っは!?」


周りを見渡すと、3人が酒瓶を枕に寝ていた。


「あぁ~まさかこの体で酔いつぶれるまで飲ませられるとは……とりあえずこいつら運ぶか」


食堂の扉を開けるとガンツの執事が立っていた。


そういえば許可があるまで入るなってガンツが言ってたんだったな。


「ガンツ様はご無事ですか!?」


「酔いつぶれて中で寝てる。部屋まで運んでやってくれ」


「かしこまりました!」


慌てて中に入る執事。


「さてと……っよ。相変わらず軽いなコイツらは」


ミシャとエリスを担いで部屋まで戻った。


「よいしょ」


2人をそれぞれの寝室のベッドまで運んだ。


「ふぅ~終わった……」


リビングのソファで一休みする。


「ゆうしょうおめでとう!あるじさま!!」


「ありがとうアスール」


「からだだいじょうぶ?」


「まだ酒が残ってて少し気持ち悪い」


「おみずのむといいよ」


「それもそうだが、少し酔い覚ましに散歩に行こうアスール」


「ごー!だね!!」










二度とあいつらに酒は飲ませない。絶対に。

戦闘書くのは難しいですね。あと、未成年飲酒は犯罪です。少なくとも地球の日本では。

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