播州皿屋敷HappyEnd
戦国時代、播州(姫路市)に青山家という家があり、
家老の青山鉄山は小寺氏という城主に仕えていました。
青山とその一族は城主に対して密かに謀反を企てていました。
いつか姫路城城主の座を乗っ取ってやろうと。
その企てを知ったのが青山家に仕えていた腰元のお菊です。
青山は口封じのためお菊を抹殺しようと、
城主の家宝の皿をお菊が割ったことにしてお菊にお咎めがいくようにと計画しましたが、
その皿を持ち出そうとして10枚中10枚を全部、コケてうっかり割ってしまい、
その現場を城主に見られてしまいます。
青山はお菊に泣きつきました。
「このままじゃわし含めた一族郎等が抹殺されてしまう!どうしたらいい!?
もういっそのことわしだけでも井戸に飛び込んで死んで詫びるしかないのかのう…。
お菊よ!金ならいくらでも出す!なんとかならぬか!?」
「わたしにお任せください!」
お菊の中の匠の才能が輝き始めます。
なんとお菊は割れた10枚をさらにくだき細かな破片にし、
それをパズルのように組み立て金継ぎでかさ増しし11枚にしてみせたのです。
どう組んでもなぜか11枚にしかならなかったのです。
これには城主も
「一枚一枚は少し小さいがまあよかろう!まさに災い転じて福となす!見事じゃ!」
と、なんとお菊だけではなく、
青山にも褒美を取らすという奇跡を起こします。
青山とその一族は泣いてお菊に詫び、また深く感謝しました。
ところが…です。
そのお菊の才が噂になり、政争の火種となりました。
全国の殿様や大名たちが『お菊をうちに欲しい』と言い始めたのです。
やがて何者かがお菊を連れ去りました。
つまりお菊は………
皿割れた(攫われた)
しかし攫われた先でお菊は好待遇での生活ができることになります。
最高の制作環境と最高の素材、最高の待遇でお菊は
皿屋敷の怪談ではなく皿の名工として歴史に名を残すことになるのです。
作者不詳とされている国宝・曜変天目茶碗もお菊作ではないかと囁かれています。
また、お菊の井戸も悲劇の象徴ではなく、
名工を輩出した聖地として全国から陶芸家が訪れるようになりました。
枚と数えるもの全般(紙幣・クレジットカードなど)にとっても縁起がよいとされ(お金が増える)、
皿11枚は『割り切れない良縁』とお参りされる名所となりました(※嘘です)。
おわり。




