24頁 赤いコートの女神
『妖精のナレーション』
耳元で妖精が僕のナレーションを始めた。
「この子が将来の伴侶と出会うのは、この後すぐ!」
急すぎる展開に僕は驚いた。
『赤いコートの女神』
何の痕跡もなく悪意は、異世界に送られた。
赤いコートの女神は葉巻を吹かして捨て、
踏みつけられ葉巻の火は消えた。
『前に魔物、後ろに女神』
「駄目ですよ、勇者は敗走なんて」と女神に退路を断たれてしまった。
前には魔物、後に女神。勇者なんてそんなもん。
『最後の好機』
赤いコートの女神の隙をついて、勇者は敗走した。
「好機をやったのに、残念だよ」
その後、勇者は魔物になっていた。
『阿呆王国にて』
いつの間にか、阿呆王国は阿呆の振りをした賢者によって統治されるようになってしまった。
「世知辛さが透けてるぜ」
『過去への旅』
過去の自分の愚かさを確認するためだけの過去への旅。
繰り返される愚行。
でもね、それを見つめる君の視線は優しげ♪
『ハッピーエンドも大変』
僕は絵本の中で生きてる。
今日はお姫様と1日中踊ってた。
それをあの子が嬉しそうに見てた。
ハッピーエンドも大変。
『双子が忌諱な時代』
双子が忌諱な時代。
私は相方と他人になった。
偶然街で出合った時、お互い目を背けた。
残酷な静寂が私の心を襲った。
『双子が普通の時代』
双子が普通な時代。
私は相方といつも一緒にいた。
相方の優しい声が私を包み、
前世の残酷な静寂を忘却へ押し去った。
『赤いコートの女神からの贈り物』
「正義を貫いて悲惨な人生を送った君には、綺麗なお目目が付加されました」
「それだけ?」
「モテ度、倍の倍だよ」
「♪」




