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『石』
「未来が見えたら見えたで嫌になる。
絶望の世界が永遠と続いているんだ。
どうしよう?」
そう呟いて彼は石になった。
『風が吹いた事がない街に』
今まで風が吹いた事がない街に風が吹いた。
人々は驚愕し、
ある者は世の終わりを説き、
ある者はその清涼感に癒された。
『秘匿せよ!』
【殿の死は秘匿せよ!】
「どうしたその顔?」
「戦場でのお前の間抜け顔で笑い過ぎてな」
「お前の方が間抜けじゃ!」
『偽りの勇者たち』
「スライムがラスボスだと?」
「世の中とはそんなもんだ」
僕らはこの事実を改竄した。
この偽りが後に致命傷になる。
『終着駅』
線路の行先に建物が!
これじゃ線路が終わってしまう!
何だと!
線路が終わってしまった!
こんな事って許されるのか!
『ね』
「ね」
想い人が僕に同意を求めているたった一文字の言葉。
僕の気持ちに同意以外の言葉がない心地よさと言ったらね。
『この世界は4畳半』
この世界は4畳半の狭さで、時間の概念がない世界。
僕らは時々、異世界で生きてはここに戻ってくる2人だけの世界。
『良い知らせと悪い知らせがあります』
「良い知らせと悪い知らせがあります」
と聞かれて、奴は良い知らせだけを聞いて去った。
後に奴が莫大な先行者利益を得たと聞いた。
『苺ケーキと紅茶』
彼女が、生クリームの様な言葉と、苺の様な言葉と、スポンジケーキの様な言葉で、話してたから、紅茶を入れてみた。




