14頁 十秒くれない?
『十秒くれない?』
「十秒くれない?」
「いいよ」
「ほらね」
まさか僕がたった十秒で、
恋に落ちてしまうなんて!
この衝撃!
どうしよう♪
『瞼』
「思考力80%ダウン」
「珈琲投入」
「カフェインが効きません」
「根性を」
「そもそもありません」
「瞼、閉じます」
『バニラエッセンス』
少女が家庭科で、バニラエッセンスを服に溢してしまった。
結果、少年の初恋の香りは、バニラエッセンスになってしまった。
『さすが我推し』
我が部屋には、推しの全てが飾ってある。
そこに推しが来てしまった。
「やっぱ、わたしってめっちゃ可愛いよね」
「自己愛最強!さすが我が推し、忠誠を誓います」
「良きだよ♪」
『成功』
後ろから【成功】が追いかけて来た。
どうしよう?
と戸惑ったけど、
とりあえず笑みを浮かべた後に、
何故か涙が流れた。
「やっと会えたね」
『ご褒美に翼をあげるね』
「ご褒美に翼をあげるね」
天使に囁かれた少年は、
説明書も受け取らずに、
翼で飛び立ってしまった。
「人類は若いね」
『ドーナツの穴から』
ドーナツの穴から大好きな想い人を覗いてみた。
そして目が合った。
見つめ合う事1秒ちょい。
うん、十分満足したよ。
『帳尻合わせ』
「さすがにやばいね」
相方の言葉に頷いた。
【昨日】が消えた。
結果【昨日】が消えた帳尻合わせを行う異界人が見えたのだ。
『隠し扉の奥に』
隠し扉の奥に女神はいた。
隠し部屋神だ。
僕は女神にぎゅっとされ「大丈夫だよ」と囁かれ部屋を出た。
変わった神だ。
普段は何してるんだろう?
『馬鹿な相方といつまでも一緒♪』
「過去データに頼らない馬鹿が、世界を作って来たんだよ」
と相方は言ったが、僕らは途方に暮れていた。でも楽しい。




