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『姫君の秘め事』メモ小説集 1話10秒で読めまする。  作者: 健野屋文乃
1章

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14/19

14頁 十秒くれない?

『十秒くれない?』


「十秒くれない?」

「いいよ」

「ほらね」

まさか僕がたった十秒で、

恋に落ちてしまうなんて!

この衝撃!

どうしよう♪



まぶた


「思考力80%ダウン」

「珈琲投入」

「カフェインが効きません」

「根性を」

「そもそもありません」

「瞼、閉じます」



『バニラエッセンス』


少女が家庭科で、バニラエッセンスを服に溢してしまった。

結果、少年の初恋の香りは、バニラエッセンスになってしまった。



『さすが我推し』


我が部屋には、推しの全てが飾ってある。

そこに推しが来てしまった。

「やっぱ、わたしってめっちゃ可愛いよね」

「自己愛最強!さすが我が推し、忠誠を誓います」

「良きだよ♪」



『成功』


後ろから【成功】が追いかけて来た。

どうしよう?

と戸惑ったけど、

とりあえず笑みを浮かべた後に、

何故か涙が流れた。

「やっと会えたね」



『ご褒美に翼をあげるね』


「ご褒美に翼をあげるね」

天使に囁かれた少年は、

説明書も受け取らずに、

翼で飛び立ってしまった。

「人類は若いね」



『ドーナツの穴から』


ドーナツの穴から大好きな想い人を覗いてみた。

そして目が合った。

見つめ合う事1秒ちょい。

うん、十分満足したよ。



『帳尻合わせ』


「さすがにやばいね」

相方の言葉に頷いた。

【昨日】が消えた。

結果【昨日】が消えた帳尻合わせを行う異界人が見えたのだ。



『隠し扉の奥に』


隠し扉の奥に女神はいた。

隠し部屋神だ。

僕は女神にぎゅっとされ「大丈夫だよ」と囁かれ部屋を出た。

変わった神だ。

普段は何してるんだろう?



『馬鹿な相方といつまでも一緒♪』


「過去データに頼らない馬鹿が、世界を作って来たんだよ」

と相方は言ったが、僕らは途方に暮れていた。でも楽しい。


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