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影を纏う転生者 〜平凡な高校生の異世界人生録〜  作者: 仮想猫
影纏の術師編 〜ジークバルト〜
33/50

29話 学ぶこと

冬休み期間開始

12/21〜12/30まで

国に来て早くも1ヶ月がたった。

俺達は定期的に依頼をこなし、なにもない日は修行をしていた。


そんなある日。

「お兄ちゃん!次はなにやるの?」

「やりたいんだが…」

カオルは剣術をすべて中級までマスターした。

嬉しいことではあるが、問題があった。

「俺、剣術指南の免許持ってないからな…」

この上のステップである「奥義の伝授」は基本、指南免許を持っている人しかできない。

月光斬についてはちょっとズルをして教えた。

「ただ見せるだけ」ということで、模倣眼にひたすら技を見せて覚えさせた。

アドバイスや指南を1ミリもしてない。

けど他は別だ。

他に関しては模倣眼で覚えさせるのは酷だ。

そして何より、俺は奥義を4つしか覚えていない。

指南免許は「奥義6つ」という条件がある。

さてどうしようか…

「カオルさん」

ナナ師匠がカオルに話しかけた。

「そろそろ”あれ”を学ぶべきでは?」

「…!?」

カオルが体をビクつかせた。

今からやることってなんだ?

俺が7歳の頃何してたっけ…

………。

……ん?

「カオル。お前もしかして、算術と言語学やってないのか?」

「ギクッ!?」

やってないのか…






ナナ師匠からある程度の情報を聞いた。

なんでも、カオルは言語学はまだしも、算術がかなり苦手らしい。

そのせいで勉強嫌いになったんだとか。

嫌いになってからはしばらく座学はやっていなかったようだが。

「カオルはもう7歳だぞ。勉強しなさい。」

「…はい」

めっちゃしょんぼりしてる。

でもしょうがない。

流石に7歳過ぎても座学をやらないのは、今後の人生に関わる。

しばらくは座学に専念させよう。

修行は軽い反復練習だけにさせよう。

そう決めたのだった。






俺に少し時間ができた。

なので、個人的に修行をすることにした。


内容は2つ。

1つは剣術奥義の会得だ。

俺は「龍剣昇」と「界外剣」を覚えることにした。

これによって、すべての剣術の奥義を2つずつ覚えようということで、こうした。


もう1つは魔術開発だ。

俺が今使える中で一番強いのは「影の領域」だが、これは汎用型であり、攻撃性能はやや低い。

なので、攻撃性能の高い魔術を作ることにした。

一応、ナナ師匠が使える神級魔術は一通り見せてもらったが、攻撃性能の高いのは「光輪周斬」のみで、あとは汎用型や結界、回復がほとんどだった。

なので、作ることにした。

ちなみにだが、ナナ師匠は自身が使える10個の神級魔術のうち、6つは自作らしい。

恐るべし…ナナ師匠。

そんなこんなで、今日俺は自室にいた。

午前は依頼をこなしてきて、その後研究という感じだ。

夜、研究を続けていて、あくびをした瞬間だ。


バンッ!


「ふぁ!?」

窓に何かがぶつかった音がした。

俺は思わず飛び跳ねた。

何事かと窓を見る。

そこにはあまりの衝撃で怯んでいる白い鳥がいた。

鳥だ。

鳥…。

……!


「伝達鳥!?」


足には手紙がついていた。

間違いなく伝達鳥のようだ。

だが白…

誰からだ?

手紙を開こうとしたらあることに気づいた。

「…この紙、かなり上質だな」

手触りが通常の紙と違ったのだ。

なおさらわからん。

誰だ?

俺は手紙を開いた。

差出人は…ファスト・ドーズ。

………。

…え!?

ファジサイト国王だと!?






レオリオス・パルト

お前達が国を出てしばらくになるな。

お前たちの出国後は「依頼したい」という要望がギルド内で増えたそうだ。

前置きはここまでにしよう。

お前に頼みがある。

そちらの国の魔術書を数冊、ファジサイトに送ってほしい。

最近、王宮内でも魔術が人気であって、魔術を学びたいという者が続出している。

そして、最新の魔術書はジークバルトに売られているのだ。

頼んだぞ。

ファスト・ドーズ


魔術書か…

そういえば魔術書なんて見てなかったな。

明日買いに行くか。

…てかなんで俺に伝達鳥飛ばせることができたのだろうか?

俺はしばらく考えた。

………。

………。

…あ。

そういえば前に国王に集音石をおくったことがあったっけ。

そのときのものか。

そう考えていると眠気が襲ってきた。

そろそろ寝るか。






翌日。

俺は書店に来ていた。

この世界の書店はめっちゃ広かった。

大学の図書館にいる気分だ。

そこで1時間かけて魔術書を見つけた。

目的の本を取ろうとしたときにふと思った。

「俺も魔術書やらなにやらを読めば、魔術開発の参考になるんじゃないか?」

俺は即座に自分用も買った。

そして、その場を去ろうとしたとき、とある本に目が止まった。

その本には「禁術記録」という名前が書いてあった。

「禁術…」

「そこのお兄さん。この本が気になるんですか?」

じっと見ていると、この店の店員だろう女性に声をかけられた。

「えぇ、あまり見ないものなので」

「そうですね。なにせ、この本はこの国にしか売ってませんから」

なるほど…けど禁術って載せていいのか?

「これ買ってもいいですか?」

「はい。毎度ありがとうございます」






家に帰って、伝達鳥を使って本をファジサイトにおくった後、俺は自室で「禁術記録」を読み始めた。

本の中には、これまで禁止されてきた魔術、剣術、体術とその詳細が記録されていた。

しかし、肝心な詠唱や術の具体的な発動条件等は載っていなかった。

術の流失、再現を防ぐためだろう。

ただ、研究の参考にはなりそうだ。

俺は魔術のページを中心に読み漁った。

中には大地を破壊する魔法、身体と精神を分裂させる魔法、時間を戻す魔法、巨大な魔獣を生み出す魔法、肉体を乗っ取る魔法など様々あった。

そんな中で俺の目に止まったのは時間を戻す魔法や時間を加速する魔法といった時間に関するものだ。

だが、時間系の魔法はほとんど禁術指定になっていた。

時間系だけでも10個以上が禁止されていたのだ。

なにか無いだろうか…

時間…時…時空…空間…

…待てよ?

時間加速…

時間短縮…

………。

瞬間移動とか?」


非現実的な考えだった。

けど、なぜかできそうだと思った。

まあ流石にド◯ゴンボ◯ルの主人公みたいな移動は無理だろうけど…

けど、それの参考になりそうな技を俺は知っていたのだ。

それは、カオルの使っていた「光進」だ。

「こいつを他の魔術とかと合わせるか、ひたすら研磨すればできるのでは?」

と思った。



翌日、俺は早速魔術開発と剣術修行を始めた。

が、その日のうちに「龍剣昇」ができるようになった。

これを見ていたナナ師匠は飛び上がって驚いていた。

「レオ。それはできなかったのでは?」

「えぇ。できないと言うか1回も練習したことなかったのですが…」

2人で疑問に思っていると。

「レオさん…影魔術得意だからじゃないですか?」

「「あ…」」

ルカの発言に二人で納得した。

そういえばこれ、影魔術の物体操作とやり方はほぼ同じなんだった…

早くも暇つぶしが1つ減ってしまった。

まあいいか。

頭の中でそう言って、俺はもう一つの「界外剣」の修行と、魔術開発にとりかかるのだった。

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