移動して生活費稼ぎ
【鑑定】
麻の服 防御+3 (以降防御省略)
冒険者のベスト +5
麻のズボン +3
編み上げ靴 +3
紙装備的なものから
革の胸当て +10
行商人の革小手 +8
行商人の腰当 +8
をアイテムボックスから取り出し装備する。
武器は
行商人の短剣 +15
を腰当てに
行商人の山越え山刀(なたのような厚めの刀)+40
手にする。
山刀は祖父の形見で年季が入っているもののかなり手入れも行き届いたものだ。
安物の剣よりも実用的で投げてもよし、叩きつけてもよしの便利品。
冒険者として薬草採取の途中に倒れ込んだのも思い出している。
日が暮れる前に採取しておかなければ最寄りの村を閉め出されてしまう。
さてと
『対象を思い浮かべ看破を使用してください。』
スキルからの指示。
薬草は常設依頼で1束10本くくり、薬草もレア物も依頼に出ていたため指示通り思い浮かべていく。
滋養強壮のもの、風邪に効果があるもの、毒消し、腹下しに効くもの。
【看破】でそれぞれ色が異なるように視界に光出す。
【鑑定】ヨモギ草 乾燥させて虫除けにも使える。
日本でも馴染みのヨモギは個人的にも多めに採取。
『定番のスキルコンボはテンプレだな』
ゲームのようにはいかないものの、腰の限界がくるまでかなり大量に薬草類を採取した。
新米特有の雑草などの混入も無し。水筒で乾きを癒し、少し草原を奥に進むことにした。
茂みの方に【看破】を発動させる。
普通のウサギを見つける。
素早くウサギを仕留める。
野宿も多々あった少年時代、ウサギを狩り、喉から血抜きをすることにアールは抵抗はない。
雨宮としては経験がないが今はしっかりとアールの記憶が主体となっているためか簡単な処理をしたウサギをアイテムボックスに放り込む。
『まじ便利だわ』
ちなみにアールの荷物もアイテムボックスに入れたのは意識が朦朧としている中でのこと。
【天使の調べ】がサポートして手荷物袋を放り込んだらしい。
アイテムボックス持ちが商人見習いを止めるはずもないしなと納得。
しかもチート特典のスキル。
時間停止。収納魔法、収納アイテムよりも早く出し入れできるらしい。生き物は収納不可、収納量は無限大。
(これはあれだ、バレたらまずいレベルのやつだ)
軍事利用とかされた日には目も当てられない。
便利さと危険さを確認しながら散策を続けた。
茂みから希少な種を採取したり、看破で気づいた魔石の小石を拾う。
魔石とはこの世界に生息するモンスターに宿る魔力の結晶である。
モンスター=異世界
まだ少し遠くで歩く木々もモンスターでる。
魔石拾いは
新米の大事な収入源であり、このあたりだと
木系モンスターが枯れて落ちた魔石
木系モンスターに打ち倒された小型モンスターの魔石
風やら鳥の移動などで飛来したものなどが主体、鉱山地帯なら魔石と鉱石の採掘となり、草原や森だと薬草や魔石の採取となる。
小さめや魔力が微々たるものは見送る。
アイテムボックスの容量は気にしないが他の新米のために希少なもの、小さめながらも魔力が篭った上質なものだけスキルを活用して拾うようにした。