表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/109

66 騒動の終わり

 それから二日もすれば普段通りに動ける様になり、王宮での居候(いそうろう)生活は終わりを迎えた。

 クリスはこのままここに住めばいい、とか言い出したけれど――陛下に(いさ)められ、お父様には「こんのエロ餓鬼(がき)がぁ……! 天誅(てんちゅう)!!」と抜刀され決闘になり、途中で二人に陛下の雷が落ちた。


 少し残念に思っていたドレスは、処分するか迷って、でも苦い経験に負けたくはなくて……。

 そうして悩んでいたら、クリスが手直しして違うドレスにしてくれるというので、甘えることにした。


 マルガレーテ様達の聴取はまだ続いているそうだ。

 ルミナリク侯爵家からは謝罪と慰謝料の打診があり、そこのところはお父様に全てお任せしている。


 騒動は、終わりへと向かっていた。




 二日ぶりの自室で迎える朝。

 チョコレート色の制服に袖を通し身支度を整えると、朝食を食べ館をでた。


 登院し、そのいつもと変わらない空気にほっとする。


 何だか、だいぶここに来ていなかった気がしますわ――。


 たった一日ではあったがとても忙しないあの日のことを思い、感慨に(ふけ)りながら廊下を歩く。

 クララリッサ公爵家の悪事はまだ取り調べ中の為(おおやけ)になってはいなかったが、そこかしこで噂が立っているようだった。

 その騒めきの中、わたくしは教室へと歩みを進める。

 教室のドアを開けると、あいも変わらず机の前には列ができていて――思わず、微笑んでしまった。


 休み明けの授業はつつがなく午前中が終わり、ベルが鳴った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ