表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/109

1 婚約破棄の申し出

「ありがとう! お陰で想いが通じたんだ、婚約破棄してくれ!」


 公爵家の応接間で、わたくし――メルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていた。


「あら、おめでとうございます。わたくしもほっと致しましたわ」


 そよかぜが鳴らす鐘のようだと父によく言われる声と共に、こてんと首を傾げながら、わたくしはなるべくたおやかに見えるよう気を使いながら、親戚からよく褒められる白くほっそりとした手を頬に当てる。

 さして悲しく思わないのは、これをもう両手からあぶれた数経験したからだった――。




 初めて婚約破棄されたのは十二の春。


 三年婚約していた侯爵家の次男様がこう言った。

「好きな子ができたんだ、申し訳ないけど婚約解消してくれないか」

 と。

 家同士の取り決めで特に思うところもなかったので了承した。

 お父様に地位があったので次の婚約者も割と早く見つかった。


 ――ただ、そこからおかしなことになりだした。

 また、次の婚約も色々あって解消することになってしまう。

 公爵家の娘である以上嫁ぐのは義務、次の婚約もなんとかみつけはしたが、二度あることは三度目もあってしまったのだった。


 そうして噂は瞬く間に社交界に広がった、――エルンスタ公爵家の御長女と婚約すると良縁にめぐまれる、と――。

ドキドキしながらの初投稿になります。

ご感想、評価や誤字脱字報告等々、励みになりますのでお気軽にしていただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ