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現実主義者の俺が青春ラブコメに巻き込まれる  作者: 小西 悠人
アスリート氷織鈴華編
88/91

【78話】鈴華の試合 後半戦①


 後半戦が始まった。


 前半戦よりも押し込まれる展開になった。


 第三クォーターも半分ほどに経過して、スコアは42対60で点差が開いてきた。


 その要因は間違いなく葉山の躍動。

 

 前半よりもギアを上げてきた葉山が得点を重ね始める。


 今も私がマークしているが、先ほどよりも集中力が上がっているのが分かる。


 葉山が味方からパスをもらってドリブルで仕掛ける態勢になる。


 「フゥー」


 私は警戒度を一気に上げるも、素早い加速力で一瞬で置いてかれる。


 「はや!」


 「「させないよ!」」


 チームメイトの二人が私のカバーに入って、止めに入る。


 上手くドリブルコースに入って、進路妨害するもそれを気にも留めずに二人の間をぶち抜いた。


 「な、速すぎでしょ!」


 「いや、二人ともナイス!」


 二人のカバーのおかげで、私が戻る時間ができた。


 そのままトップスピードのままレイアップシュートの態勢に入る。


 私はそのシュートを視覚からブロックする。


 「さっきの仕返しだ」


 しかし、葉山はレイアップシュートを放つことなく、ボールを持ち換えて私のブロックのタイミングを外してシュートを決める。


 ダブルクラッチを決められる。


 「まだまだ甘いね」


 

 また、葉山にボールが渡る。


 先ほどのドリブルを警戒して、私は葉山から距離をとる。


 「いいの?そんなに離れて」


 スリーポイントラインの外側から放たれるシュート。


 シュートフォームに気づいて、ブロックに跳ぶも高い身長とジャンプ力のシュートのためボールに触れることはできず、そのままゴールを決められる。


 高い打点から放たれる正確無比のシュート力とトップスピードの高速ドライブ、滞空時間の長さで行われる空中戦すべてが全国クラス。


 さすが日本代表に呼べれるエース。


 だけど、私は負けるわけにはいかない!


 また、葉山にボールが渡る。


 とことんエースに攻めさせる気か。

 

 私は先ほどよりもさらに葉山を止めるために集中力を上げる。


 絶対抜かせない!


 「うーん、何度ぶち抜いてもあなたからの攻略は難しいか。なら、他から崩すとしようか」


 横にドリブルを仕掛ける。


 それについて行こうとするが、相手のディフェンスに遮られて置いてかれる。


 「ミナミ!スイッチ!」


 私の進路妨害をしていた相手をマークしていたミナミとマークチェンジする。


 「止めてやる」


 「あなたじゃ、役不足だよ」


 葉山は簡単にミナミをスピードぶっちぎる。


 「くそ、」


 そのままゴール下の味方も躱して、シュートを決める。


 それからも葉山は私との一対一を避け、他のチームメイトにわざわざ勝負を仕掛け、ぶち抜く。


 なんとかこちらも得点を返すが、次第と点差は開いていく。


 「正々堂々と勝負しろよ」


 「前半、私との勝負を避けていただろ。その仕返しだ」


 めんどくさい性格だな。


 また、私はマークを外され、他のチームメイトに勝負を仕掛けていく。


 チームメイトのミナミ、マイ、アヤナ、ルミも食らいつこうとするも地力の差で為す術がなくゴールを決められる。


 「くそ、」

 「やっぱ私達じゃ」


 葉山にゴールを決められるたびに、動きがどんどん悪くなる。


 あまりの実力差に心が折れかけている。


 過去の私みたいに、


 

 こちらの攻撃のターン。


 だが、動きが悪く。


 ミナミが出したパスをルミが弾く。


 パスミスしたボールはコートの外に出て相手のボールになるが、私は走る。


 「え」


 ボールがコートに出る前に、何とかボールをルミに渡した。


 ガチャンッ


 勢いでベンチに突っ込んだが、関係ない。


 心配するチームメイトだが、すぐに立ちあがってボールを要求する。


 「こっち!」


 驚きながらもルミは私にパスをだし、私はトップスピードのままゴール下まで侵入してゴールを決める。


 「よしっ!切り替えて、ディフェンスだ」


 また、葉山にボールが渡る。


 「やっぱり、あなたはしぶといね。でも、他のチームメイトはどうかな?」


 また、マークを剝がされ今度はアヤナが抜かれる。


 そのままジャンプシュートを放とうとするが、私がブロックに入る。


 なんとか放たれたボールが指先に触れ、リングに当たって外れる。


 そのリバウンドをルミが獲る。


 「ルミ、速攻!」


 ルミから素早くパスをもらいそのまま誰も寄せ付けずに、速攻でゴールを決める。


 「あと、15点差。勝つよ!」




 私はチームをまとめるリーダーシップはない。


 そんな私にできることは、プレーで引っ張っていくこと。


 チームを導いて勝利する。


 笹原が魅せてくれたように。


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