表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実主義者の俺が青春ラブコメに巻き込まれる  作者: 小西 悠人
アスリート氷織鈴華編
86/91

【76話】鈴華の試合



 今日はいよいよ予選リーグ最終日。


 相手はエースであるあの葉山翼のいる白崎高校。


 何度も全国大会出場している強豪校だ。


 私たちも何度か戦ったことがあるが、まだ一度も勝てたことはない。


 うちの高校も白崎高校ももう決勝リーグ進出を決めていて、正直今日は勝っても負けても特に問題はない。


 2勝して決勝リーグの進出が決まった後、他の部員たちは今日の試合は、負けてもいいと考えてる。


 室力を隠すとか、体力の温存とかいろいろ言葉を並べているけど、結局は本気で戦って負けるのが怖いだけ。


 逃げいてるだけだ。


 だから、私はそんなチームメイトを見限って、一人で戦うことを決めた。


 試合前のアップ。


 私はパスをもらい、トップスピードのドリブルでゴール下まで進んでそのままレイアップシュートを決める。


 うん、体の調子、ドリブル、シュートのキレは良い。


 だけど、不安は拭えない。


 チームメイトもそうだ。


 皆動けてはいるけど、雰囲気は暗くて重い、


 その原因は、隣でアップしている白崎高校だ。


 どの選手も高いアベレージを持っていて、声もたくさん出ており強豪校の雰囲気を醸し出している。


 その中でも葉山は郡を抜いて目立っており、そのキレのあるドリブル、フェイント美しいシュートに観客は魅了されている。


 「やっぱ凄いね」

 「あれが葉山さんか、上手すぎない?」

 「やっぱり私達なんかじゃ」


 さらに募っていく不安。


 私も正直、不安を抱えている。


 でも、昨日笹原が私に進むべき道を示してくれた、心が折れそうな私に勇気をくれた。


 笹原は怪我をしても、時間が空いても向き合って戦い抜いた。


 だから、私も最後まで戦い抜く。



 アップが終わって、最終ミーティングを行った。


 先生から攻撃と守備のパターンなどを確認して、最後に先生を含めてベンチにいるチームメイト全員で円陣を組む。


 いつもは私が軽く一言を言って、掛け声をかけておわりだが、


 「みんな、聞いて」


 いつもとは違う私に、みんなは私に視線を向ける。


 「相手は強豪の白崎高校。間違いなく強い相手。勝てないと思っている人もいると思う。心が折れそうになるかもしれない。その時は私を見て、私プレーを。私はこの試合全力で勝ちいく!絶対勝つぞ!!」



 「「「オー!!!」」」


 私の声にチームメイトは応えてくれた。


 コートに入ると、相手の葉山に目が行く。


 すると、葉山の方も私の方を見て、近づいてきた。


 「あなた、中学の時戦ったよね?」


 「覚えているの?」


 「覚えているよ、あの試合は。チームが勝つのを諦めている中でひとり勇敢に最後まで私に勝とうとしたあなたを。今回も同じようにならないといいね」


 そう、セリフ残して去っていく。


 勝手なこと言いやがって、


 「ならないよ、もう戦い方は教えてもらったから」


 足を止めて、振り返る葉山。


 そう、昨日私は笹原に教えてもらった。


 「それに前の私とは思わないことね」


 そう言って、私も自陣のコートに戻る。


 さぁ、勝つぞ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ