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現実主義者の俺が青春ラブコメに巻き込まれる  作者: 小西 悠人
アスリート氷織鈴華編
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【75話】鈴華の試合


 激闘だったサッカーの試合の次の日、俺は高校の体育館を訪れていた。


 俺だけじゃない、圭人や花菜をはじめ、学校の生徒や他の学校の生徒も来ている。


 今日は鈴華のバスケの市内予選最終日、天才、葉山翼率いる白崎高校との対決の日だ。


 昨日、鈴華に試合に来るように言われたで、しっかりと観に来た。


 圭人と花菜もそんな俺に付いてきた。


 ちなみに俺は、昨日の試合のあとかかりつけの病院に行ったが、膝に異常はなし。


 ただ激しく動いたため、安静にしとくように言われた。


 「すごい数のギャラリーだね」


 花菜がつぶやく。


 確かに体育館は二階の観覧席もギャラリーで一杯だ。


 たかが、市内予選なのにこの数は珍しい。


 「それだけこの試合が注目されているということだ」


 「そんなに有名なの?その葉山って子」


 「有名だよ、テニス部の俺だって知ってるくらいだ」


 俺と花菜の会話に割り込んでくる圭人。


 「二年生ながら、白崎高校のエース。日本代表に呼ばれるほどの高い身長をうまく生かすシュート力と素早いスピード、それにルックスの良さ!一時期はバスケ雑誌にも掲載されていてファンクラブもあるらしい」


 圭人は力説してくる、特に後半部分。


 「今日の試合はもう両高校とも決勝リーグ進出を決めているが、県大会優勝候補。他の高校も偵察に来ているんだろう」


 他の高校のジャージを着ている人もちょくちょく見かける。


 「へぇーそんなに有名なんだ。もしかしてあの子?」


 版上が指をさした先には相手の白崎高校が試合前のウォーミングアップをしている、その中でも一人抜きんでて背の高い人物がいた。


 身長は170cmほど、女子高校生にしては高い身長。


 ちなみに鈴華は身長160cmくらい。


 そのまま葉山は仲間からパスを受け取り、フェイントで一人を躱してそのままシュートを放つ。


 そのボールはリングに掠ることなく、ネットを通り抜ける良い音が鳴る。


 その真っすぐ綺麗なシュートモーションに高い打点から放たれるシュート。


 ブロックするのは難しいだろう。


 その前のドリブルも素早いし、フェイントにもキレがある。


 さすがは日本代表に選べばれることはある。


 「すごーい、素人の私から見ても上手いのが分かる」


 葉山はもちろん確かな実力も持っているが、それ以上にその華麗で優雅なプレーで観客を引き付け、魅了する。


 これが人気の所以だ。


 「スズ達勝てるかな?」


 「どうだろう?正直厳しいかな」


 白崎高校は毎年全国大会に出場している強豪校。


 対して、うちの高校は市内や県内では成績を残してるもの、全国大会に出場経験はない。


 それに、この試合うちのチームは試合方針に関して揉めている。


 決勝リーグ進出を決めているため、実力を隠して全力を出さないようにする多数派と全力で勝ちに行く鈴華。


 冷静に考えれば、前者の方が賢い選択だろう。


 だが、これが本当に作戦なら問題はない。


 おそらくこの前者の考えには、「白崎高校には勝てないかもしれない」というマインドに基づくものだ。


 それに誰も気づいていない、無意識で現実逃避をしてしまっているのだ。


 鈴華だけがそれに気づいて、勝とうとしている。


 「勝てるさ、鈴華なら」


 「ま、一真が言うならそうなんだろう」


 鈴華、しっかり見てるぞ!


 


 

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