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現実主義者の俺が青春ラブコメに巻き込まれる  作者: 小西 悠人
アスリート氷織鈴華編
80/91

【70話】諦めるな!


 「諦めるな!!!」


 諦めかけた俺にコートに響いた声が届く。


 その声の発信源は今も俺の抜けたディフェンスをカバーして必死に相手にくらいついている三宅だった。


 「まだ、試合は終わってない!必ず前線のお前までにボールを運んでやるから、決めろ!」


 「そうだ、まだ終わってない」

 「笹原につなげれば決めてくれる!」

 「絶対守るぞ!」


 三宅に引っ張られて、チームメイトが声を張りチームを鼓舞する。


 献身的な守備で何とか持ちこたえている。


 「これで決めて終わりだ!」


 ボールを持った鬼丸は俺の代わりにマークについていた三宅を上手く躱して、強烈なミドルシュートを放つ。


 そのボールはゴールに迫るが途中で割り込んだ部長の顔面ブロックに阻まれる。


 「ぐはっ!」


 「部長!」


 あの鬼丸の強烈なシュートだ、痛いはずに決まっている。


 「なんとしてでも笹原にボールを繋げるぞ!」


 そんなことを気にせずに、ブロックしたボールが相手に渡る前にクリアする。


 どうして、そこまでできるんだ。


 作戦は失敗したのに、


 俺はもう動けないのに、


 「笹原!この数週間お前の本気の行動に俺たちは突き動かされた!」

 

 「なら、最後まで責任もって勝つぞ!」


 こんな何もできなかった俺に期待してくれるチームメイト。


 そうだよ、鈴華。


 俺が見せたかったのは、これだ。


 例え、リーダーシップが無くても、技術が無くても、全力でプレーする姿に仲間はついてきてくれるんだ。


 「そうだぜ!一真。まだやれるだろ」


 観客席から圭人の声が届く。


 あいつ、クールぶってるから大きな声の声援とか恥ずかしいくせに、


 「そ、そうだよ!アニメならここから逆転できるよ」


 声援にもアニメを持ち出す吉田。


 現実はアニメと同じように上手くいくとは限らないけどな。


 「がんばれー!笹原!」


 コートに響き渡るような大声で声援をおくる黒瀬。


 顔を真っ赤にして、一所懸命俺のために声を出してくれる。


 

 みんな俺のために頑張ってくれている。


 なら、その期待に応えないとな、


 肺一杯に空気を取り込んで、


 「お前ら、俺にパスをくれ!絶対決めてやる!」


 大声で叫んだ。


 人生で一番大きな声ではないだろうか、


 「「「おー!」」」


 頑張ってくれ、みんな。


 必ず決めるから。



諦めるな チームメイトからの鼓舞 献身的なディフェンス、部長の顔面ブロック

黒瀬や圭人、吉田からの声援。

諦めるのは早い、

俺にパスをくれ決めてやる

足を痛めている

パスが来る、相手に当たってずれたけど関係ない

ワントラップでシャペウでかわし、シュート

軸足が踏ん張れない

花菜と鈴華の声援


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