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現実主義者の俺が青春ラブコメに巻き込まれる  作者: 小西 悠人
アスリート氷織鈴華編
74/91

【64話】前半戦開始

 ピピー!


 試合開始のホイッスルが鳴った。


 初めは、黒山高校のボールからキックオフ。


 黒山高校の情報はすでにインプット済み。


 黒山高校は県立高校でありながらも、私立高校に迫るほどの強さ。


 県内から有力な選手にオファーをかけて選抜して、いい選手が集まっている。


 特に要注意人物は3人。


 1人目は3年のキーパーの佐久間遼。


 県東部地区の選抜にも選ばれていて、脅威の反射神経からのセービング力でゴールを守るキーパー。


 足元の技術もしっかりあり、パス回しや正確なロングフィードなど攻撃にも積極的に貢献する。


 2人目は1年の古澤大河。


 こいつも県東部地区の選抜で、一年生ながら実力を認められて、スタメンの座を獲得した。


 優れた対人能力で普通の一対一はもちろん、高い身長からの競り合いでも負けることはない。


 高い身体能力から守備範囲も広く、抜かれた後でも追いついてしまう能力を持つ。


 この2人のおかげで最近のどの試合でも3点以上は取られていない。


 そして、1番の要注意人物は2年のフォワード鬼丸海斗。


 県選抜で鍛え抜かれたフィジカルとスピードでディフェンスをぶち抜き得点を量産するストライカー。


 また、シュート力もあり、遠くからのミドルシュートも警戒しなければならない。


 このチームの特典の7割はこの鬼丸によるものだ。


 その他の選手もレベルはもちろん県内トップクラス。


 そんな相手をどう抑えるか、


 早速、ボールを持った相手選手が右サイドをドリブル突破する。


 そして、すぐさまセンタリングが上がる。


 ゴール前に高いボールが来て、空に合わせて鬼丸がジャンプする。


 「よし!まずは一点!」


 「させねぇよ」


 ヘディングする直前に俺も鬼丸と同時にジャンプをして身体をぶつけて、邪魔をする。


 ボールは鬼丸の頭に当たったが、俺の妨害によって威力は無く、難なくキーパーがキャッチする。


 「ちっ!お前がディフェンスとは驚いたよ」


 「まぁね、お前は要注意人物だからな」


 俺はこの試合センターバックとして出ている。


 「悪い、笹原。マーク外しちまったよ」


 「気にしないでください、部長。やつは高い身体能力でマークを外しにかかるので注意してください。カバーはもちろんしますので」


 「おう、分かった」


 うちのフォーメーションは5-2-3-0のファイブバックでゼロトップ。


 超守備型フォーメーション。


 うちの勝利条件の一つは無失点に抑えること。


 そのために相手のフォワード2人に対してこっちは3人のディフェンス。


 常に数的有利を作り出す。


 今度は鬼丸の足元にパスが通った。


 部長もしっかり後ろからマークにつく。


 「俺を止められると思ってんのか、」


 鬼丸は持ち前のフィジカルで部長を押し退けて前を向き、ドリブルで抜く。


 「一人で止めるつもりはないよ。頼もしい後輩がいるからね」


 俺は鬼丸がドリブルで抜いてボールが身体から離れた瞬間にすぐさま身体を入れて、ボールを奪い取る。


 「また、お前か」


 これから理想的なチャレンジ&カバー


 「悪いが今日は一点も入れさせないよ」


 「上等だ、絶対ゴール決めてやるからな」


 とりあえず、前半を無失点で終えるぞ、


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