【60話】鈴華と一真の過去 中編③
またまた、遅くなってすいません。
今月中に鈴華編、完結予定なので応援よろしくお願いします!
それから、私は今まで以上にバスケの練習に励んだ。
今まで一真と一緒に練習していた時間も全てバスケの練習に注ぎ込んだ。
体力作りはもちろん、自分でプレーの分析や弱点を克服するための反復練習など、上達するために必死に取り組んだ。
たまに、一真がいる病院にお見舞いにも行ったけど、それでもなるべくバスケの練習に励んだ。
彼もそれを望んでいて、私も彼のための希望になりたかったから、
そして、中学3年生になった。
今までの練習の姿勢や成績から私は部長に選ばれて、ゲームキャプテンとしてチームを引っ張って行く立場になった。
このことを一真に話したら、自分のことのようにとても喜んでくれた。
「鈴華ならいいキャプテンになると思うよ」
そんなことを言われたら、うれしいに決まってるじゃんない
私は部長として、自分の練習にも励みながらチームのみんなをまとめていった。
正直、自分に部長なんてできるとは思わなかったけど、チームのみんなが支えてくれて、顧問の先生も助けてくれたから、なんとかチームをまとめて行った。
常に部員全員で全力で練習に取り組み、つらいとき、キツイときはみんなで励まし合ってチーム一丸となってバスケに励んだ。
一年生の頃の私みたいに、バスケを嫌いになって欲しくない、つらくてきついときもあるけどこの時間を楽しいものにしたい。
その夏前に行われたの市内大会では、私がエース兼キャプテンとしてチームを引っ張って行って、順調に勝ち進み優勝することができた。
初めての市内大会優勝に部員全員で喜びを分かち合った。
一真の方も私が市内大会でを戦っているうちに、無事に手術が成功して、今現在はリハビリに励んでいる。
私が市内大会決勝を迎えた日に私に黙って手術をしたと聞いた時は驚いたし、ちょっと怒った。
「なんで私に手術のこと教えてくれなかったの?」
「だって、鈴華に言うと絶対いらない心配して、プレーに支障をきたすと思ったから」
確かに、私は豆腐メンタルだから絶対気にしてしまっていい動きはできなかっただろう。
一真はそれにと付け加えて、
「お前に余計な心配はかけたくなかったんだよ。それに言っただろ、必ず戻って来るって」
気障なセリフを当然のように言う彼はやっぱり眩しかった。
「うん、待ってるから。絶対県大会で優勝して全国大会に行ってやるんだから!」
「おう!その意気だ!俺はその間リハビリを頑張るから、そっちも頑張れよ」
「うん。頑張る」
彼の隣に立つために、
それから私達バスケ部は県予選でも順調に勝利してコマを進めた。
準決勝では接戦だったけど、試合残り数秒、二人で練習した鋭いドライブで相手を抜き去りゴールを決めてなんとか1ゴール差で勝利を決めた。
「私達、ついにここまで来たね!」
「県大会決勝だよ。次勝てば全国大会!」
「これも氷織部長のおかげだよ」
ロッカールームでは準決勝で勝利して、チーム全員が盛り上がっている。
次勝てば全国。
その事実にみんな浮かれている。
だけど、こういう時は私がチームを引き締めなければ、
「みんな聞いて、今日私たちは試合に勝って次は決勝戦。決勝の相手は白海中学。毎年全国に出ている強豪校でなんといってもあの世代別日本代表に選べれている葉山翼がいる」
中学一年の頃からよく白海中学の試合は見に行っていった。全国大会優勝経験もある強豪校。自分のプレーの参考にするために県内で行われた試合を見に行っていた。
全体的にレベルが高く、フィジカルも相当なもの。
その中でも異彩を放っていたのは同学年の葉山翼だ。
体格そのものは平均ぐらいだが、ボールを扱うハンドリング技術、一気にトップスピードになる加速力、崩れた体勢からでも確実にゴールを決めるシュート力。
同年代として憧れの選手だった。
他の部員もそうだろう。
でも、今は倒すべき相手だ。
「どんなに相手が強くても私たちがやることは変わらない。いつも通り、全力を出して、諦めないで、そして何より全力で楽しんで勝つ。決勝戦、絶対勝つぞ!」
「「「オーー!」」」
そして、決勝戦当日。
とても緊張しているけど、大丈夫。
今ままでの練習の成果を出せば、必ず勝てる!
それに、
私は、朝送られてきたメールを読み返す。
『ついに決勝だな。応援には行けないけど、鈴華なら絶対勝てる!今まで練習してきた俺が保障するよ』
私には部員のみんな、顧問の先生、それに一真がいる。
一真に勝利の報告をプレゼントする!
「それでは県大会決勝戦を始めます」
こうして決勝の火蓋が切られた。
そろそろ決勝が始まったころか、
鈴華、持てる限りの全力を費やせ
お前なら勝てる。
そうしたら俺も、
うん?あれは、ボール?
あ、危ない!
きーーー! ドン!




