【6話】クールビューティーなツンツンキャラの登場
昨日は忙しくて投稿できなくてすいませんでした。
明日も一日バイトが入ってるため、難しいかもしれませんが、頑張ります。
ぜひ、感想も書いていってください
そして、俺は体育教官室に着き、鍵を返した。
時刻は4時過ぎ。
今日は、新学期の初めの一日のため、授業が昼過ぎに終わり、委員会があっても3時過ぎには終わると考えていたが、優等生黒瀬の登場により、予定よりも一時間も経ってしまった。
スマホを確認すると、ラインにメッセージが来ていた。
『今日部活来る?』
『これ見たら返信よろしく』
このメッセージは部活仲間の三宅嘉人からだ。
俺はサッカー部に所属していて、三宅とは同じ部活の中で一番仲良くしている。三宅は気さくな性格をしていて、一緒にいて楽しく、俺みたいな内向的で交友関係の少ない俺でも仲良くしてくれている。
三宅はサッカーを小学生のころからやっているらしく、部活に無所属だった俺のことを知ってか、知らずか、一年の時同じクラスだった俺のことを誘ってきた。
うちのサッカー部活は一年ばかりにできた新設部活のため、基本的にゆるく、サボっても大したペナルティはなく、楽な部活だ。
もちろん、部活ではしっかりサッカーの練習に励み、他校との練習試合や大会にはしっかり出ている。
ただ他の部活比べれば、非常に緩い部活だ。
だから、俺はよく勉強のため部活をさぼっていて、健康のため軽く運動をする目的でサッカー部に所属している。俺は部活より、勉強に重きを置いているからだ。
今日は部活は17時頃に終わる予定なので今から行ってもあまり意味ないと思って、部活は休むことにした。
「今から行っても少ししかできないから今日はサボるわ」
そう、メッセージを飛ばし、体育館を後にする。
体育館には、バスケ部やバレー部、校庭に目を向けると野球部やサッカー部、陸上部など多くの生徒がが汗を流し、大声を出しながら活気的に活動している。
それは、レギュラー争いでもしているのであろうか必死に競い合ったり、きつい練習を仲間と励まし合っていたり、休憩中に笑い語り合っている姿だ。
俺は、そんな彼らを見ていつもこう思う。
時間の無駄ではないのか、と
どうせ、その道のプロになるわけでもないのに、なんでそんなに一所懸命に活動をしているのだと。
例え、どんなに努力しても報われるとは限らない。
報われ、結果に残ったとしても、すぐに壊れてしまうことだってある。
それが、才能だったり、挫折だったり、怪我だったりする。
俺は、そんなことが世の中で当たり前に存在することをを痛いほど知っている。
だから、部活に取り組むより、大学受験にむけ、勉強に時間を費やす。
それが、リスクが少なく、効率的で、現実的であるからだ。
俺は、そんな部活動をしている生徒たちを尻目に体育館を後にする。
「なんであんたがこんなところにいるのよ、笹原」
「鈴華か」
俺に声をかけた目の前の少女の名前は氷織鈴華だ。彼女は、バスケ部に所属していて、俺とは中学生のころからの付き合いだ。
鈴華は、スポーツをしているため引き締まった体をしているが、それでも肌は白く、つややかで女性らしいプロポーションをしている。空のように鮮やかな薄水色の髪は、バスケの邪魔にならないように後ろで一つに束ねられ、綺麗でいて凛々しい顔が露になっている
「気やすく名前を呼ばないで。あんたとはもう友達でも何でもないんだから」
鈴華はそんなきついことを俺に言い放つ。
彼女は少し冷たいところはあるが、基本温厚な性格である。
しかし俺に対しては別だ。いつも冷たい反応で毒を吐かれる。
まるで、氷の女王様だな。
まぁ、非は俺にあるため、何も言い返すことはできないが。
「そんなこと言うなよ。バスケの方は順調か?」
「あんたには関係ないでしょ。別にいつも通りよ。県の選抜に選ばれて、今度の大会に向けて練習に毎日励んでいる。ただそれだけ」
鈴華は、優秀なバスケット選手で中学性のころから県や関東地区の選抜に選ばれていて、バスケ雑誌にも何度か載るほどの実力者だ。
うちの学校の女子バスケ部は、非常に強く、多くの部員が在籍しており、県立高校の中では県内トップの実力を持っている。そんななかでも、鈴華は一年のころからずっとレギュラーであり、エースである。
この学校では、進学校のため、多くの三年生が受験に備え、部活を春に引退することが多い。
そのため、部活は二年生が主体であり、鈴華の所属する女子バスケ部でもそうであり、鈴華は春から部長として部員を引っいるらしい。
「そうか、さずかだな。頑張れよ、応援してるから」
俺は、鈴華との会話を早々に切り上げ、帰ろうとする。
これ以上、傷つきたくないからな。
「あんた、いつまでサッカー続けるつもりなの?早くやめれば」
そんな鈴華の言葉が俺の背後から突き刺さる。
「サッカー部は健康維持のつもりで気楽にやってるだけだよ」
「健康維持のためなら、別にサッカーじゃなくてもいいし、部活に入る必要だってないじゃない」
確かにその通りだな。俺は、まだ自分が失ったものに、諦めたものにすがっている。
「そんな未練がましいあんたを見ていると、ムカつくから早くやめたらどう?」
「確かに、そうかもしれないな。てか、鈴華、俺のことよく見てるな」
「は、は、何言ってんの!?部活中にたまたまあんたの姿見るだけよ。勘違いすんじゃないよ!」
お、珍しい反応だな。あ、これがいわゆるツンデレというやつなのか。
ツンが多すぎる気もするが。
「そうか、部活頑張れよ」
俺は今度こそ、体育館を後にする。
今日は、色んなことが起きるな。
そんなことを考えながら、俺は勉強に取り組むため図書室に向かう。