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現実主義者の俺が青春ラブコメに巻き込まれる  作者: 小西 悠人
正義の女子黒瀬沙羅
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【36話】黒瀬沙羅の過去

こんにちは!


なんとか今日も書きました。


通学中に書いたので誤字があったらすいません


ぜひ、評価、感想、ブックマークお待ちしております


黒瀬はゆっくりと話し始めた。


「私の家庭は両親と私の3人家族で、小学生までは父親は公務員、母親は専業主婦だった」


学校で聞いた通りの家系だ。


「私が中学に入る前に父親が仕事を辞めて、市議会議員になるために選挙活動を始めるようになった。でも、選挙活動には多くのお金が必要だったの」


選挙にかかる費用は、選挙の種類や地域・選挙区の規模などによって大きく異なるけど、何百万もかかる場合が多い。


「普通は所属する政党から費用を援助してもらったり、しっかり貯蓄してから選挙活動するのが普通なんだけど」


「そうじゃなかった?」


頷く黒瀬。


「どうして、黒瀬のお父さんはいきなり仕事を辞めて選挙活動を始めたんだ?」


「私の父、元々正義感が強い人で、というより強すぎて。地元の市役所で働いていたんだけど、上司の不正を見つけてその上司と喧嘩になって殴ってクビになったの」


なるほど、黒瀬の正義感の強さは父親譲りなんだな。


暴力はいけないことだが、


「それで、そういう不正をなくすために議員になるって言って、選挙活動を始めたんだ」


黒瀬雄一の掲げる不正のない政治、そのものだな。


しっかりとしたスローガンだし、この不正を許さないという意志から市民からの支持も高い。


「そういうことで、なんの準備もなく選挙活動始めたから大変でね。父はほとんど家に帰らないで活動して、母は資金調達のために毎日パートで働き始めの」



父親が選挙活動することで、父親の収入は無くなるから母親が働かなければならなくなるのが、当然か、


「それで両親の頑張りで見事父は当選したんだけど、母親が過労で倒れたんだ。もちろん私も母親に苦労かけないように進んで家事とかしてたけど、」


それでも子供にできることなんて限られている。


それにしても母親が倒れたのか、


「それから母親は病弱になってあまり活動的に行動出来なくなった。病院の入退院したり、体調が悪い日は家事ができなくて寝込むようになった」


後遺症が残るほど、母親は懸命に働いたのだろう。


「父はそんな母を見下すようになった」


!どういうことだ?


「父は家事ができなくなった母をまるで邪魔者みたい扱うようになった」


「どうして、そんなことになったんだ?」


「父は昔ながらの亭主関白で女は働かず、家事をしろ的な考えなんだよ。パートさせたくせに」


なんとも、時代錯誤の考えをしている父親だ。


今の時代、女性の社会進出は珍しくないし、女性の方が男性よりも優れていることなんてザラにある。


「一年で当選して、調子乗ったことも原因だと思うだけどね」


「それで?」


「うん、それで何か気に食わないことがあったり、うまくいかない時があったときに私や母に暴力や暴言を吐くようになった」


「それで、あのあざか?」


コクリと頷く。


黒瀬の背中にあったあざ。


傷を見るに、日常的に暴力を振るわれているのは違いない。


家庭内暴力、DVか


DVは男性から女性への攻撃が大半を占めている。


なぜなら、単純に男性の方が腕力が強いからだ。


それに加えて、男性の方が仕事につき、経済的能力が上であることも起因している。


「警察や役所に通報したりしなかったのか?」


「しても無駄。父は市や県からの民度も高いし、通報しても信じられないって無駄足になるだけだよ」


確かに、黒瀬の父、黒瀬雄一は不正を許さない厳格な議員として市民には知られている。


そんな人がDVをしていると言っても信じられないだろう。


男に触れることができないのも父親のDVが原因だな。


「それで、私には大学を行かないで家で家事に専念して、父の知り合いの議員の息子と結婚するように言われた」


なんともここまで昭和な時代錯誤な男がいるとは


「まぁ、父と母もお見合い結婚だったらしいし」


「それでお前はどうしたんだ?」


「もちろん反抗したよ。勝手に私の人生を決めるなって!」


拳を握りしめて身震いをする黒瀬。


恐らく何度も反抗する度に、殴られたのだろう。


「だから、私から提案したの!高校に入ってからずっと学年一位をキープしたら進学を許可することを」


それで、勉強に人生を費やすようになったのか。


「でも、今回私はあなたに負けた」


「それはお前が体調を崩してたからだろ。無効だ。無効。俺も納得してないし」


「それでも負けは負けだよ。これでもう私が勉強する意味はなくなったんだよ。生きる意味もね」


そんな馬鹿げた約束は間違ってる。


黒瀬は優秀な人間だ。


成績の優秀さはもちろん、困っている人を進んで助ける人柄、それを実行する行動力。


ここで潰れては惜しい人材だ。


「それで、お前はどうしたい?」


「え?」


「ここで諦めて父親の言いなりになるのか?それとも人生を終わらせるのか?」


そんな決断を黒瀬はしないだろう。


さっきの人生に絶望し、諦めていた黒瀬ではない。


「母親はそのまま父親に責められてもいいのか?したくもない結婚をしてもいいのか?」


話をして、黒瀬は自分の決意を確かめた。



「さぁ、お前はどうしたい?」



膝の上で拳を握りしめて、身震いをする。


さっきの恐怖によるものではない。


これは決心だ。



「私は、自由になりたい!優しい母と一緒に!」


涙を流しながら、固い決意を彼女は宣言した。




俺は黒瀬を助ける理由も義理もない。


黒瀬とは特別友達と言ったわけでもない、ただのクラスメイト。


現実的に考えれば、そんな面倒なことは教師や警察に任せて、勉強した方が生産的だ。


だけど、黒瀬は俺にとってライバルであり、勉強のモチベーションになる人材だ。


それに黒瀬雄一、娘に暴力を振るうような男がのうのうと生きてるのも腹立たしい。





「黒瀬、お前が自由になるために俺も協力する!」




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