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 俺たちは洞窟内に入る。

 入った瞬間、問題が発生した。


「暗すぎて何も見えないんだが」


 冷静に考えて、洞窟に明かりなどあるはずはない。

 まるで前が見えなかった。


 これはまずい。洞窟に入ることになると思ってなかったから、たいまつとか買ってきてない。

 流石にこんな真っ暗では、戦う事は出来ないし、どうするか。


 そう思っていたら、ルイが「ライト」と言った。その瞬間、眩い光の球が発生し、俺たちの頭上にぷかぷかと浮かび始めた。


「これで先に進めるわ」

「便利な魔法だな」

「魔法を習得できる魂石は、市場で売ってあるから買った方がいいわよ。ライトの魔法はそんなに高くないから」


 魂石は市場で売っていたのか。武器や防具を仕入れていたが、見なかったな。


 でも、魂石で習得できる魔法って、事前には分からないんじゃなかったか?


 疑問に思ったので質問してみた。


「町には鑑定人ってのがいて、魂石を見ただけで、何の魔法が習得できるか分かる人がいるのよ。市場に出回っているのは大体鑑定済みの魂石だけど、たまに鑑定されてないのが売ったりしてる。鑑定されてないのは、鑑定済みより安いから、そっち買ってみるのもいいかもね。簡単な魔法は鑑定されてないので、大体習得できると思う」


 鑑定人か。

 正直俺の場合は、魔法を無暗に使えないので、買わない方がいいかもしれない。

 ただ、もしかすると、通常の魂石も売っているかもしれないので、金がもっと溜まったら、そっちを買うのもありだな。


 明かりが出来たので、進むのは出来るようになったが、この暗い中でこの明かりはめちゃくちゃ目立つので、頻繁にモンスターの襲撃を受ける。


 黒と白のまだら模様のデカい蛇にモンスターが、十匹襲撃してきた。こいつらでも十分デカく普通の蛇の三倍くらいあるのだが、恐らくスネークキングではないだろう。これ以上デカいとなると、中々恐ろしいな。


 ここもさっき決めた戦術通りに戦う。


 まず、シラファとブロズ、セリアが動いて、蛇を引き付ける。蛇は動きが早いので、結構やり辛そうだった。特にセリアは結構ピンチになっていたが、シラファが上手くカバーする。


 上手く隙が出来たのを確認して、俺とルナ、ルイが蛇の背後から攻撃をした。


 防御力はあんまり高くなかったので、割とあっさりと倒せた。一体一体きっちり倒していく。


「そんなに強くなかったな」

「わ、わたしはやられるところでしたよ~。シラファさんありがとうございます~」

「気を付けろ」


 それから先に進む。さっきのデカい蛇は何体か出てきたが、そんなに強くないのであっさり倒していく。倒すだけ連携も徐々に慣れてき始めて、よりスムーズに倒せるようになっていった。

 蛇は魂石を落とすので、決めた通り、それは全て引き付ける役の三人にあげた。倒している俺たちと、魂石を食べている三人のどっちが多く魂力を得ているのかは、分からない。


「しかし、蛇しか出てこないわねー。蛇の洞窟ね、ここは」


 ルナが忌々しそうに呟いた。

 この洞窟に蛇以外のモンスターは一切出てこなかった。


  こうなると、ほかの種類のモンスターは出てこないと考えた方が良さそうだな。


 俺たちは洞窟を奥へと進んでいく。


 するずると、体を引きづるような音が聞こえてきた。

 蛇が動く音である。この洞窟では何度も聞いていたが、今までより音が大きい。


 音が聞こえてきたので、一旦その場で止まり臨戦体制を取る。


「こいつは……」


 さっきまで出ていた、巨大な蛇のモンスターより、さらに一際大きな個体が現れた。








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その劣等生、実は最強賢者、ノベリズムで連載中です!
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