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「Aランクか……確かSの次に難しいんだよな……」


 スネークキングとやらが、どれくらい強いのかは知らないが、ある程度難しい頼み事だというのは間違いない。


「くすくす、スネークキングは、森の北側にある洞窟の中に巣を作っているよ。時折出てきて狩りをしたりするんだ。洞窟の中にいる時の方が油断してそうだから、倒しやすいかも。詳しい場所は場所を知っている仲間が案内するよ」

「その、キングスネークってのは強いのか?」

「くすくす、結構強いよ」

「強いんなら、いたずら解いてくれない?」


 ルナがそう頼むが、


「一回かけたら自然と解けるまで、解くことは出来ないよ。まあ、それは罰としてかけたから、解かないけど」


 こいつら頼み事聞いてほしいのか、欲しくないのかどっちか分からないな。正直、俺たち人間をおちょくってるだけという感じを受けるのは俺だけか。


「今の私たちでAランク大丈夫かな……」


 ルナが不安がっている。具体的にどのくらい能力を下げられたのかは、まだ動いて試していないためわからないが、相当体が重くなった感触がある。


「でも、受けないと、三年待たないといけませんよ?」

「それは痛いけど、死ぬよりはマシっていうか」

「そういえばさ、いたずらは時間が経てば解けるんだよね? 一旦森を出て解けるのを待ってから、やるってのはどう?」


 ブロズがそう提案した。ナイスアイデアだ。確かにそれなら能力ダウンの影響を受ける事なく、達成することができる。


 そう思ったのだが、


「くすくす、あ、制限時間があるから、明日の夜までにクリアしないと、失敗ってことで、もう君たちに頼み事はしないから」

「……能力ダウンはどれくらいでなくなるんだ?」

「くすくす、人によるけどさ。一週間は最低でもかかるよ」


 逃げ場なしってか。ふざけてんな。やっぱこいつら俺たちをおちょくってるだけの気がする。


「これでは、能力を上がるまで待つのは無理ですね……」

「このまま行く以外に方法はないか……」


 セリアとブロズが気を落としている。


「多少能力が落ちても、問題ないだろう。さっさと行くぞ」


 シラファはあくまでやれる気満々だ。


「問題ないってことはないかもしれないが、3年は待てん。行くべきだ」


 俺は自分の考えを伝えた。どうするか悩んでいたルナは、


「仕方ないね……確かに三年はちょっと長いし。行きましょうか」


 賛成をした。後ろでルイも頷いている。


「その頼み引き受ける。洞窟まで案内してくれ」


 俺は小悪魔にそう言った。


「くすくす、ありがとう。ついてきて」


 と小悪魔が言って動き出した。羽をパタパタとはためかせ、飛んでいる。俺たちは小悪魔の後をつける。


 しばらく森の中を歩いた。

 モンスターは出てこない。


 さらに数分歩くと、小悪魔が止まった。


「くすくす、ここからまっすぐいけば、洞窟があるよ。ここから先はモンスターが出てくるから、案内できないけど」


 洞窟がある場所まで案内してくれるわけじゃないのか。


 モンスターが出るとなると、気を引き締め直さないといけない。


 臨戦態勢を取りながら、俺たちは森の中を進んだ。




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その劣等生、実は最強賢者、ノベリズムで連載中です!
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