収穫祭 3
他の話(この話もかもしれないけど)が改稿してあるのは凡ミスばかりですので気にしないでください。
祭りは大盛況で、飲んでは食う、喋る、騒ぐと静まることを知らなかった。そんななか僕とアーカスくんは、僕たちを乗せてくれそうな馬車を探す。
一応乗せてもらう代わりの物は用意してあるので、これで乗せてもらえそうな商人を吟味しているところ。
しばらく買い食いもしながら探していると、荷物置き場を含まないで四人乗りくらいの馬車を発見した。さらに、荷物置きにはあまり荷が入ってなさそうだった。
そしてその馬車の持ち主である商人は、村人と物々交換をしている。あれは…カルの肉かな?なら希望はある。
「アーカスくん、あの人いけるんじゃない?」
「ふむ…まぁいい感じじゃねぇか?」
アーカスくんの了承も得たので、早速交渉しにいくとしよう。
「すみません」
「ん?なんだ坊主」
「商人さんはこの村を出たあと、どこにいくんですか?」
「一番近い城塞都市ワーセルだな。まぁそこに俺の店があるからだが」
城塞都市ワーセル…昔、魔王軍の進行を何度も防いだ不滅の都市だ。そこの近辺にはワーセルが管理してるダンジョンがある。よし。
「あの、そこで相談があるんですが、僕たちをそこまで連れて行って貰えませんか?勿論タダではないです。うちで取れたカルのミルクと肉、そしてタリオ鳥の肉です。どうでしょうか?」
カルは僕のところで育てている自慢の家畜。
タリオ鳥はアーカスくんが今朝取って来たばかりのものだ。
「ふむ…ほんとは金で欲しかったんだが、こいつら品質いいじゃねぇか…よし、交渉成立だ。乗ってけ!…って言っても出るのは祭りが終わってからだ。いいな?」
「はい!ありがとうございました!」
無事交渉が終わり、ほっと息を吐いた。
「いや、よかったぁー…一発で成功して」
「そうだな。失敗すると他の商人にみられたら足元見られちまう」
「今日、この村から出るんだよね。なんか現実味がないというか…」
「そうだな。祭りが終わる前に挨拶しとっか」
「そうだね。じゃ、またあとで」
「あぁ。しっかりな」
カルは牛です。
タリオ鳥は…鳥です。
出立は次回