大事なとこ忘れてた!
「そういやお前、魔力使えるようになったはいいけど魔石ないと作れないんじゃなかったか?」
「肝心なところを忘れていた!」
そうだった。
魔技師は魔石を加工して便利なものを作る才能。
魔石が無ければ何もできないじゃないか…
魔石はモンスターが落とすから、その辺のモンスターを倒せばいいけど…
「まぁその辺のモンスター倒せばいいだろ。ん?もしかして倒せないのか?」
「同じこと考えないでよ!てか僕にだってモンスターくらい倒せるやい!」
うっかり口走っちゃったけどモンスターなんか倒したことなんてない。
それどころか生き物を殺めたことすらない。
やばいどうしよう。
そう考えていると、家のドアにくくりつけてる鈴が鳴った。
来客だ。
「おぉーい二人とも!いい肉取れたんだいっしょに食おうぜー!」
「ヘンリーさん!」
そうだ!ヘンリーさんがいた!
ヘンリーさんは村一番の猟師だ。
それもそのはずで、神様から賜った才能が弓師で狩猟にはぴったりだったからだ。
ヘンリーさんに弓を教えて貰えば僕でも安全にモンスターが狩れる!
「ヘンリーさんヘンリーさんや」
「どうした坊主?そんなに肉が食いたいのか?」
「いやそれもあるけど…頼みがあるんだ」
「?」
「僕に弓を教えてください!」
「へー坊主が弓を…理由は?」
「モンスターを狩って魔石が欲しいんです!」
「おうすまんなヘンリー。こいつ賜った才能が魔技師でよ、魔石が必要なんだ」
親父に戦えないのバレてね?
バレたら弄られるのが目に見えてる。
まぁ親父鈍いし大丈夫か。
「ははーんそういうことか。まぁ村の猟師が増えるのは歓迎だぜ。明日から教えてやるよ」
「ありがとうヘンリーさん!」
やった!これで魔石がとれる!
「でもお前モンスター狩れるとか言ってなかったっけ?」
「そ…そんなこと一言も言ってないよ」
やっぱりバレてた。
この後散々弄られるからなにか仕返し考えとこ。