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家族のチェイス

メグミ 16歳 ⑦


ジャズじじいの車は、北海道の長~い一直線の道をひた走る。


ほんと北海道って、アクセル踏んでれば、誰でも運転できそう。


何処までも続く畑と道・・・・


「アメリカみたいだね」


ジャズじじいは、マイルスディビスをBGMにしながら


気持ちよくドライブしている。


パパもママも・・・何もしないつもり・・・・


これは誘拐よ。


当のおばあちゃんは、ジャズ爺の顔を笑顔で見つめて・・・


恋する目で見つめて、楽しんでいるみたい。





そんな時、バリバリバリ・・・バリバリバリ・・・


「なに、すごい音」


その音は、上から轟いている。


バリバリバリ・・・バリバリバリ・・・


窓をあけて、顔を出してみると・・


2台のヘリコプターが上空で追跡している。


バリバリバリ・・・バリバリバリ・・・


映画みたいじゃん・・・


でもこれって・・・そう、私たちの車しか走ってないのだ


これって、ターゲットは私たち。


と思いながら、前を見るとじじいは、


凄い顔して、アクセルを踏んでるけど、まあオンボロ車じゃ


たいしてスピードは上がらない。


ばれちゃった!!!!!!


それだけは明白だ。


携帯も捨てて使い捨てにして、脅迫状もわざわざ3時間かけて


札幌まで出しに行ったのに・・・・


バリバリバリ・・・バリバリバリ・・・音が近づいてくる。


「そこの車、止まりなさい」


スピーカーで大きな声がする。


だが、運転するじじいは、悲壮な顔して、アクセルを踏むだけ


スピードは変わんないけど・・・・


すると、1キロほど先にヘリが下りた。


後ろからは、パトカーがうなりをあげて5台ほど見えてきた。


こういう時のパトカーは平気で180㎞とか出してくる。


どんどんこっちに追いついてくる。


まあポロ車とのチェイスは、あっという間に終わるものだ。




誘拐は、これで終わり。


「あああ・・・16歳だし、ぶち込まれるかも」


ジャズじじいは、車を止め、私たちは道路に出た。



パトカーから、警察が近づいてくる・・・と思ったら、


その後ろから、ボンボンパパの登場だ。


ママは来なかったみたい。


まあ、そういうものか!!


娘のピンチも、お構い無し。


「どういう事だ!」


パパが、精一杯怒った声を出しているが、こんなお間抜けさんに、


そんなこと、言われてもなんともピンとは来ない。


「まあまあ、お父さん、落ち着いて下さい」


なんて、言われたとたん、責任果たした感いっぱいで、後ろに引っ込んだ。


「誘拐の手紙送ったのは君かな?」


「はい。親たちを困らせたかったん

です。だって、みんなおばあちゃん

に冷たいんだもの!」


「メグミちゃんは、家出したんだよね」


「はい。あの家にいたくなかった。

そして、どうしてもおばあちゃんに

会いたかったの!」


まあパパからしたら、母親が駆け落ちして、娘が家出。


まあ激動の、さぞ迷惑な日々だったろうけど、


どっちも、家族の絆に問題がある。







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