プロローグ 喧嘩するほど仲良しこよし
名前:橘 清良
家族構成:父、母、妹
性格:面倒見がいい
プロフィール
年齢:14歳
身長:154cm
誕生日:4月5日
趣味:読書
苦手な教科:数学
得意な教科:国語
好きな食べ物:和食全般
嫌いや食べ物:特になし
ストレス:数学のワンツーマン指導
一人称:私
イメージカラー:青碧
概要
姫カットの黒髪セミロングに黒い瞳のツリ目をしている。ハーフアップの髪型に後ろにでかい赤リボンをつけている。
私服は大人っぽいワンピースを着て、ヒールのある靴を履いている。
人物
時間があれば人一倍本を読んじゃう本作の主人公。
電子書籍よりも、紙書籍派。これは絶対譲れない。
まだ部屋に、買って読んでない本が沢山ある。
紫とは幼なじみ。
藤原 紫
家族構成:父、母、弟(双子)
性格:真面目
年齢:13歳
身長:156cm
誕生日:6月1日
趣味:読書
苦手な教科:地理
得意な教科:国語
好きな食べ物:和食全般
嫌いや食べ物:にんじん
ストレス:弟と比較されること
一人称:私
イメージカラー:京紫
概要
手入れの行き届いた黒髪ショートカットに黒い瞳のタレ目をしている。口元の下にホクロが一つある。
私服は着物を着用している。
人物
双子の弟に負けないように、日々勉強を頑張っている。
清良とは違い、手軽な電子書籍も愛用している。(だけどそれで、よく喧嘩をする。)
新しいことに興味津々。
清良とは幼なじみ。
小さい頃はよく、おばあちゃんに本を読みなさいと言われた。最初そんなに興味がなかった。だってモノクロだらけで、色がないんだもん。
気付いたら、一冊で色んな場所に連れてってくれる本が大好きになってた。色々な種類の内容があるから、その時の気分で気軽に旅行気分を味わえる。色んな人の記憶を追体験できる。
「素敵だなぁ……。」
私も主人公だったら。私もヒロインだったら。その時、どう考えるだろう?どう行動するだろう?そう考えて、感情移入するのが大好きになってた。それが私の始まりだったに違いない。
私の名前は、橘清良。本日進学して、中学2年になりました。
鏡の前に立って、クルッと回ってみる。このお気に入りの制服に久しぶりに腕を通して、気持ちが高ぶっていた。黒を基調としているけど、デザインが中々凝っているんです。スカートはフィッシュテールになっていて、後ろには大きなリボン。灰色のワイシャツにバックレス・イブニングベスト。この上にジャケットを羽織って、首元はお好みでネクタイかリボンかをつけて……ほら、完璧!
最近はアンクルタイドパンツも導入されたから、そちらも履く子が増えたけれど…私はやっぱり、大人っぽいこのスタイルが好きだな。
(うん、このシックな装い素敵…!)
私の憧れの女優さんが着てそうな服装に近くて、どうしても気持ちが高ぶってしまう。私も将来あんな女性になれたらなって…夢に見ちゃうな。
ほわほわしたまま机に向かうと、恒例の本選びの時間。春休みの間に買いためた未読の本もあるから、いつもより迷ってしまった。
本日は新しく買った江戸川乱歩の作品をお供にすることに決定。この装丁が綺麗なシリーズが欲しくって、お年玉を使わずにいた私、偉い!
高級感漂う表紙に書かれている「人間椅子」の文字をなぞりながら、自分を思わず褒めてしまった。
中学生だからバイトはまだできないけれど…早く高校生になってバイトも勉強も頑張るんだもん!そうしたら好きなだけ欲しい本を買って、全部の壁に設置した本棚に収めるの。
(そんな素敵な部屋、良いな…。)
小さい頃から憧れた『壁一面の本棚だらけの部屋』を考えていると、部屋のドアがいきなりノックされる。
夢心地な気持ちはシャボン玉のように弾けて、直ぐに現実世界へと引き戻された。……私の夢を遮る原因は、あの幼馴染みしか居ない。
渋々後ろを振り返れば、いつも通り眉をひそめて迷惑そうな顔をしている幼馴染みと目が合う。ドアをノックして、扉を開けた彼女こそが犯人である。
「ねぇ、清良。遅刻するつもり?」
今日も時間通りに準備を終えたのであろう彼女は、パンツスタイルの制服を今日も着ていた。人一倍真面目すぎる性格は、学校でも揺るがない。他の追随を許さないほど時間に厳しい彼女には、時折うんざりしちゃうこともある。
それでも彼女と縁が切れないのは、貴重な読書愛好家仲間でもあるからだ。
彼女の名前は藤原紫。まだ時間に余裕があるのに、遅刻を気にするなんて童話の白兎のよう。壁に投影された時計を見でも、まだ遅刻する時間じゃなかった。
「おはよう…まだ、5時でしょ?何が問題なの?」
「こっから学校まで、電車で1時間の距離よ。そんなゆったりしてて、大丈夫かしら?」
確かに紫が気にする理由は分かる。だが、、家から駅まで30分、始発の6:25の電車には間に合うはずだ。
「そんな急がなくても、今日は何もなかったはずよ?」
「…今日、英単語のテストでしょう?」
「……忘れてた。」
あの石田先生の鬼畜テストの存在を、すっかり頭から忘却してた私は、頭の中が真っ白になった。まだ肌寒いというのに、頭が動くエネルギーは残るだろうか?
「ご飯食べたら、出るわよ。」
「紫はご飯食べたの?」
「当たり前でしょ。」
鞄を持って、紫の後を追う。相変わらず大人っぽい幼なじみの言動が、心底羨ましい。もっと時間を上手に使う方法とか、スケジュール管理の上手な方法とか身につけたいな…。
幼なじみに置いて行かれているようで寂しい気持ちで、階段の最後の段を降りる。紫の絹糸のように艶のある黒髪に見とれていると、いつの間にかリビングに着いていた。
「紫ちゃん、今朝もありがとうね。清良は、早くご飯を食べなさい。」
「はーい、ママ。」
紫はママに向かって会釈すると、いつも通りテレビの前のソファに座った。鞄を開いて取り出したのは、今日の新聞だろう。
私はママの鉄槌が下る前に、席に座って「いただきます」と唱える。グーグーと鳴るお腹の合唱を止めるためにも、早くこのご飯を食べなければならない。
本日の朝ごはんは玄米、菊のお味噌汁、ねぶた漬け。私の好きなもので埋め尽くされていた。
ママなりの応援の気持ちが密かに籠った朝ごはんに舌鼓を打ちながら、テレビの左上を見る。
ただ今、5時14分。余裕綽々である。
長くなりそうな気がしますが、何とか最後までかけたらなと思っております。応援よろしくお願いいたします。