私のエッセイ~第四十八弾:三島由紀夫の世界
皆さん、こんばんは!今日も暑かったですねぇ・・・お元気ですか?
さて、本日は「三島由紀夫」さんに関する、お話です。
知らない方はいないほど有名な大文豪で、いまさら私ごときが説明するまでもありませんよね。
一応はじめに申し上げておきますが、私は「右」でも「左」でもありません。
いわゆる「ノンポリ」ってやつですね。
三島さんは、亡くなる前年、1969年に東大に招かれて、学生と討論したことがあります。
討論相手は、「東大全共闘」。学生運動における最も有名な集団ですよね。
この様子は、一部ではありますが、Youtubeでも視聴可能ですので、ぜひご覧になってほしいです。
当時の学生運動というものは、今のそれと違い、非常に過激なものだったそうですが、画面に映るペンキの落書きなどを見ても感じ取れますね。TVでときどき取り上げる、有名な「安田講堂事件」も、ご存知の方が多いでしょう。
「ゲバ棒」や「火炎瓶」などで暴れまわる学生の中に乗り込んだ三島さんでしたが、実は短刀をふところに忍ばせていて、万が一「集団リンチ」のような事態に発展した場合、その場で切腹する覚悟で臨んでいたらしいです。(「楯の会」のメンバーが、いざというときのために潜伏していたとの情報もあります。)
さて、その討論会ですが・・・正直、東大生のレベルの低さにがっかりしましたねぇ・・・。
全部が全部そういうわけでもないんですが・・・一般人が会話でまず使わないであろう難単語や言い回しを乱用し、筋の通らない空論をぶつだけ。
それに対して、三島さんはすごかった!そんな低レベルの東大生に対し、バカにするでもなく、揚げ足を取ってやり込めるでもなく、真正面から自分の考えを真摯に述べていきました。ときおり、ユーモアをまじえながら。(ときどき、難単語も、少し混じってはいましたが)
しかも、中学生にも分かるようなワードの選択と分かりやすい表現。なんか、「大人とヤンチャ坊主ども」の会話に見えちゃいましたよ。これは、映像をご覧になった方なら、感じる方多いと思いますよ。
今、そんな三島さんが見直されています。
こういった「本物の知識人」が亡くなったのは、残念でなりません。
一度お会いしたかったですよ。
三島さんは、死に赴く際、次の二句を、「辞世」として遺しました。
『益荒男がたばさむ太刀の鞘鳴りに幾とせ耐へて今日の初霜』
↑ 意味は、「立派な武士である私の提げている太刀の音が、心の高ぶりを伝えて鳴り響く、その音色に幾年も耐えて、今日の初霜の日を迎える。」、だそうです。
もう一句ですが・・・
『散るをいとふ世にも人にもさきがけて散るこそ花と吹く小夜嵐』
↑ 「散るということを忌み嫌う世の中にあって、人々に先んじて散ることこそ、花と散る小夜の嵐なり。」という意味です。
三島さんは・・・この市ヶ谷駐屯地に来たときにはすでに、死ぬつもりでおられたんでしょう。
自分が懸命に「決起」を呼びかけたところで、自衛隊や警察が三島さんに共感して動く・・・そんなことはこれっぽっちも期待していなかったんだと思います。
その上で、自らが「さきがけ」となって、そして、安保に揺れる日本の未来を救う「第一歩」として、先陣を切ってみせた・・・そのように私個人は解釈します。
最後に、下記に、おなじみのYouTube動画を紹介し、このエッセイをいったん閉じたいと思います。
・・・いろいろな意味で、三島さんは、日本の宝でした。 m(_ _)m
~ ~ ~ ~ ~
1.『三島由紀夫③』→ UP主様は、「miotune」様。~ これを観ると、「やっぱり、三島さんは、『死ぬ準備、覚悟』をしていたんだな」、っていうのが分かりますよね。親しかった友人に別れを告げていく、その後ろ姿・・・ただ、悲しすぎます。
2.『作家三島由紀夫逝去(割腹自殺)の報に接し… 美輪明宏談』
→ UP主様は、「社会学」様。~ 美輪さんによる、三島さんの自決当日のお話です。三島さんは、当時肉体鍛錬に励んでいましたが・・・最後の「割腹自殺後」の肉体を、醜く衰えた遺体でもって晒したくなかった・・・そんなことまで考えて、生きておられたんですね。なかなか私たちには、理解しがたい、三島さんなりの「美学」「武士の誇り」というものだったんでしょう。
3.『三島 由紀夫 フルインタビュー Yukio Mishima Full Interview 1966 - reaction video』
→ UP主様は、「Everyday with Kris」様。~ 三島さんは、戦後を生き延びた人間として、きっと「物足りなさ」を抱えて生きていたんだと思います。そして・・・戦国時代や第二次大戦のような「華々しい散り方」というものに常に憧れを抱き・・・ついに最後に「死に方」・「死に場所」を見いだしたんだと、私は考えます。
4.『自己嫌悪は非生産的【三島由紀夫】』→ UP主様は、「GOOD」様。~ 三島さんと川端康成さんの微妙な関係が出てきます。川端さん・・・私は好きじゃないですね。三島さんの実力を認めながらも、自らの「ノーベル賞受賞」に固執し、ある意味、三島さんを「利用し」、「蹴落とした」んですから。受賞後も、「恩義ある」三島さんにそっけなくなってましたね。嫌いですわ、この人。
5.『「三島由紀夫に魅せられた人たち」JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス』
→ UP主様は、「TBS NEWS DIG Powered by JNN」様。~ 1960年代終わりごろに盛んだった「学生運動」が、三島さんに影響を与え、その死期を早めたのは、疑いないと思います。三島さんは、本当に、日本の未来を心から案じておられたんだと思います。そして、「憲法」の名の下、アメリカによる実質的な「自衛隊の形骸化」というものを嘆き・・・自衛隊自身による決起を促すために、自分の命を「自己犠牲」という形で散らせてしまわれたんですね・・・。
6.『1969年、カナダのテレビ局による、三島由紀夫の貴重なインタビュー』
→ UP主様は、「Viral Electronic」様。~ この中で三島さんは、高度経済成長を遂げて、一見「自立」したかに見える日本が、実はまだ精神的には「独立」「自立」していないことを暗に示唆しています。そして・・・自衛隊を「分割」し、その一部を「国連軍」の予備軍とし、憲法改正により、通常兵器の自衛隊を「国軍」とすることで、「核武装」・「核の保有」も必要だと明言しています。賛否の是非はともかく・・・わが日本の「国防」というものを真剣に考えておられたということが分かりますね。
7.『貴重映像 - 50年前の東大生(芥正彦)と三島由紀夫の言葉による決闘 | 三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 | Netflix Japan』
→ UP主様は、「Netflix Japan」様。~ もう・・・「ノー・コメント」っす。芥さん、なんかスジ通ってないッスよ(泣)。
8.『三島由紀夫・伝説の討論会3/5 50年ぶり秘蔵映像発掘「VS東大全共闘」#3「暴力と闘争」』
→ UP主様が、「TBS NEWS DIG Powered by JNN」様。~ これも学生さんによる、不可解な「見解」ですなぁ・・・三島さんが「正論」すぎて、コメントしようがないですやん(苦笑)。
9.『三島由紀夫 最後の演説 Yukio Mishima Last Speech』
→ U主様は、「和大」様。
10.『【HD映像】三島由紀夫 - "三島事件"最後の演説 ~ Yukio Mishima last Speech "The case of Mishima"』
→ UP主様は、「HISTORY CHANNEL」様。
11.『三島由紀夫 - 檄』→ UP主様は、「ALTERNA0BAM」様。