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幻影道 四.五巻   作者: SAKI
9/50

「凸凹コンビ」その3

 プレアさんと喧嘩はしましたが何とか撮影は成功しました。いつもはギャルっぽく無駄にテンション高いプレアさんは今回ばかりは大人しく私の指示通りにしてくれましたがいつもそうしろと小言と言ったらキレられました。何もしなければ間違いなく美少女なのに。


 郵送してから数日経つとプレアさんはまだかまだかとそわそわしているのを見て私は小説を読むのに邪魔だと言いつけました。


「だってさ〜エアバンドされたんでしょ〜?気になんじゃん!」


「ヘッドハンティングです、いい加減覚えてください」


「バウンティハンター?」


「ヘッドハンティング!!!」


「ハードディスク?」


「頭も耳も壊れてるんですか!?」


 何を言っても言い間違えるなんて最早才能に値すると思います。


「吉報を待つぐらい大人しくできないのですか?」


 私は溜息混じりに言うとプレアさんは不機嫌そうに言った言葉は今日一で意味不明でした。


「急に下ネタ?どんだけエッチなの?」


 殺意すら湧き出る心をぐっと堪えて言い返す。


「今の発言に何が下ネタになるんですか?」


 その言葉にプレアさんはとんでもない事を言ってしまいました。


「だってチ○ポって………性欲ムンムンだね☆」


 殺して黙らせようかと考えましたがこの家を血で染め上げるのはユカリさんに失礼なので取り敢えず怒ることにしました。


「プレアさんの馬鹿〜!!」


 全く、プレアさんは下品極まりない女の子です。当たり前のように卑猥な発言をするなんていいお嫁さんになんてならないと思います、私みたいに清楚でちょっとだけ色気のある女の方が絶対モテると信じて何度も間違うプレアさんに粛清をすることとなりました。


☆★☆★ 数十分後


「いてて〜喧嘩の時だけやたらめったら強くなるのなんなの?」


 分かりません、プレアさんと死闘を繰り広げ過ぎていつの間にか強くなってたぐらいの感覚なので身に覚えが無さすぎて説明出来ない。ガチの殴り合いをしてるの恐らく私達だけだと思いますが毎回骨が折れるのでユイさんに叱られるのがオチなんですけどね。


 辺りを見回すと物が散乱してリビングが凄惨な状況になっていました、これは………マズイのでは?


「やっば………ガラス割れてるし本棚なんて全部本出ちゃってる……テーブルぐらいかな、壊れてないの」


 まさかちょっとした出来事でここまで発展するとなると後片付けが大変というか修理不可能というか。


「ゆかりんってさ、意外と几帳面で掃除するの好きなんだよね」


「はい、ですがこれはもう掃除というより模様替えしないとマズイような?」


 意気消沈する二人の部屋に扉が開き、彼女が帰って来た。まさかリビングの原型を留めていないのを知らず帰って来た彼女から発するオーラを背中で感じ取る二人はまるで壊れたブリキの首のようなガタガタと感じる方へと向くとそこには般若の仮面が張り付いたサクラユカリの姿がそこにあった。


「二人とも、覚悟は出来てるよね??」


 ユカリの笑顔から発する殺意に二人は抱き合い涙ぐむ、眉間に皺が入り今にも額には血管が浮き出ている。そして二人はこう言った。


「「あ、終わった」」


 二人の言葉は雷の鉄槌と共に掻き消され、逆鱗に触れた彼女を治めることはまず不可能だった。怒り狂う姿に恐れ慄き今度からは家の中ではやらないと土下座して忠誠を誓う羽目になった。


 家の修理についてはユイにも伝えられ更にこっぴどく怒られ五時間正座のユイのお仕置き+説教に当てられることとなった。

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