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幻影道 四.五巻   作者: SAKI
37/50

「ツンデレちゃんとおっとりお姉さん」 その1

 昼、今日は定休日、夏休みだから学校もなくて退屈、朝から家事をし始めても残った時間は勉強の復習やお買い物に時間を割いても毎日やるのはストレスだから今日は軽めに。


 ご飯の下ごしらえはもう済んだしどうしましょう。まだ私服には着替えておらずパジャマで私は暇を持て余していた。


 私は珍しく自室で寝そべっていた、行儀が悪いのは認めるけどやることなくて暇、大好きなお菓子を食べすぎるとダイエットする羽目になるから適量に制限し、何ヶ月に一度ダイエット生活も送ってるから今はあまり食べたくない、本当に暇だから誰かにチャットでもしようとしたが倦怠感が襲ってきて気分が萎えている。


 はぁ……どうしましょう。


 暇過ぎて蕩けてしまいそうな時、あいつからのメールが届いた。


 私とは真逆の人気者、ユイからだ。


「サナエちゃん!ドーナツ買ってきたから今時間開いてる?一緒に食べよ♪」


 何でその情報知ってるかは聞かないけど今はダイエット中と送るとこんな返信が返ってきた。


「若い女の子がダイエット!?サナエちゃん太って見えないけど!?」


 こいつ・・・私の体型を見て言ってるとしたら殴ってやろうかしら、私は太りやすい体質で一時は八十を超えた女よ!?今は六十まで落としたけどもう少し痩せたいからダイエットをしていると言うのにこの女は!


「ドーナツ・・・食べたくないんだね、分かった。お姉さんが責任を持って“全部”食べるね!」


 私はその言葉にこう返した。


「行く!行くわ!!だから残しておいて!!」


 普通なら素っ気無い返事で返してやるけど今回は我慢できない!!あんなに美味しい物を買ってきてくれたのにその思いを無下にするなんてドーナツに失礼よ!!ふわふわで何もかも包み込んでくれる世界一美味しいお菓子を求めて私は私服に着替えてユイの家へと直行することにした。


☆★☆★ ユイ達の家


 初めてユイの家に来たけどなんか想像以上に素っ気無い雰囲気ね、白と黒が多く使われているのに廊下はフローリングウッドの2LDKらしい。寝室は二つに区切られている、中はNGが出された為見に行けないけど全体的に物が少ないのが第一印象ね、化粧台もないし本棚も無い、テーブルは一つに椅子が二つ、ソファーとテレビとその他諸々生活に必要な物以外何もない、個性が無いと言った方がいいかしら?ほぼ全てモノクロで統一されていてなんか居心地が悪いわ。


「そんなにまじまじと見てどーしたの?」


 そんな時、ユイはテーブルに私の大好物であるドーナツが入った箱を置いた。


「いえ、アンタらしくないわって」


 素直に言うとあははと苦笑いした。


「お姉さんらしくないか」


「そうよ、アンタならもっと可愛いい小物があると思ったけど殺風景過ぎない?」


 見渡す限り色が無くモノクロスタイル一貫って感じだと素直に告げるとまた笑った。


「つまりはそーゆーことよ♪」


 は?と顔を顰めるとユイは片目ウインクで返してきた素性も性格も個性も全く分からない奴は初めてよ、なのにガキには異常に熱心なのよね。


 その後本性を暴こうと努力したが全てはぐらかされたまま終わった、こいつの本当の素顔はいつか見れるようになるのかしら?

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