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幻影道 四.五巻   作者: SAKI
25/50

「毒にも薬にもならない一日」その4

☆★☆★ ノア


 ユイさんがまさか光星皇帝兼女神様とデートしてるとは、半ば嫌そうですが本意では無い様子、それにユカリさんに知られたくないという事はそれほど“デートしてる”と察せるのを拒んでいる。つまり私達に出来る事はユカリさんを兎に角ユイさんに目を付けられないように光らせておく必要があると言うこと。取り敢えず休憩室にプレアさんのキッチンのローグさんにはチャットを送りましたが馬鹿なプレアさんに伝わるか分かりません、注意しないと。


 するとプレアさんが休憩室から出てきてユイさんに注目する、これは多分駄目ですね。


「あれ〜ゆ――――― あいたたたた!!?」


 耳を強く引っ張り、私は送ったチャットについて聞き出し事にしました。


「だって知れたら面白そーじゃん??」


 成程、私達の給料が“もやし”になってもいいと?私はユイさんからの言伝を発言すると顔面蒼白になる。プレアさんはご飯大好き人間にとって最悪な物でしょうからね。


「り、流石にもやしじゃアタシお腹一杯になんないもん」      


 予想通りに凹むプレアさん、後で何か奢ってあげましょうか。私はプレアを引き連れて戻って来ると既にユカリさんのキラキラした目はユイさんを射止めていた。


「ユカリさん、あんまり迷惑掛けてはいけませんよ?」


 恐らく質問責めされていたであろうユイさんの疲労に私は言葉を送るとはっと我に返ったユカリさんはペコリと謝った。


「いいよ、いいよ。女の子と話すのは嫌いじゃないからね (イケメンボイス)」


 ユイさんの地声より低い声にユカリさんは完全に惚れてますね、やっぱりユイさん大好きじゃないですか。その後はも何度もバレそうになりましたが私のフォローとアリアンロッドさんの巧みな言い回しに何とか誤魔化すことが出来ました、プレアさんは逆にバラそうと失言ばっかりしたのでその度に

耳を引っ張り、黙らせました。


「待っててください!今注文したもの持ってきますね!!」


 いつもより機敏に楽しそうにはしゃぐユカリさんはとても愛らしくて本当に何故ユイさんだと分からないのか不明です。ユカリさんがキッチンの方へと行く間、ユイさんは溜息を吐きながらテーブルに倒れ込む。


「うぅ、何で気付かないの〜?」


 しまいにはユイさんから弱音が吐き捨てられアリアンロッドさんは苦笑している。


「あんなに一緒に居るのに気付かないものね?」


「こんな特徴的な見た目なのに別人がいるわけ無いでしょうに・・・」


 涙ぐむユイさんに優しく宥めるアリアンロッドさん、まるで酒に酔った人を抱擁するように元気づける言葉を口にする、意外と険悪な雰囲気ではないです。


「確かに・・・こんなでっかいおっぱいユイしかいないのに・・・」


「まな板のプレアさんとは違ってユカリさんは胸で判断して無いってことですね」


 一瞬プレアに睨まれましたが無視することにしました。普通ならあんなに大きい胸とピンク頭で検索結果が絞られる筈なのにユカリさんは全く別人のように接している、やっぱりバカなのでしょうか?


 そうこうしてる間にユカリさんは注文した物をせっせと運び出しテーブルに置いた。


「どうぞ!美人のお姉さんにアリアンロッドさん!」


 やっぱり気付いてない、ユイさんは心底泣いているでしょうに・・・複雑ですね。


 二人はゆったりとしながら食事を済ませ、会計へと向かうとやっぱりユカリさんが介入する。


「また来てくださいね♪」


 食事中もユイさんを尊敬の眼差しで見ていたのでユイさん的にはあまり心地は良くなかったでしょう。それでもユイさんはお得意の笑顔を見せた。


「ありがとう、また会いに来るよ♪」


 イケメンボイスで投げキッスを送るとユカリさんは目を輝かせながら扉まで見送った、本当にバレなかった事がおかしくて仕方無い。絶対バレてるはずなのに気付かないとは・・・そして去った後はユイさんからお礼のメッセージが送られてきて胸を撫で下ろした。これでもやし生活になることには無さそうです。

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