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幻影道 四.五巻   作者: SAKI
24/50

「毒にも薬にもならない一日」その3

☆★☆★ 喫茶店スイカズラ


 来てしまった、私は深呼吸しようとしたら彼女は何事もなく開けて弁解しようにも無理だろうし取り付く島がない。しかも私の格好はまるでお姫様、何か誤解されないことを切に願うしかない。


 確か、この時間帯は人の出入りが少ない。休憩も入れて恐らくお掃除してるところかな?


 中に入ってみるとユイの推測通り、今はユカリだけが掃除をしていた。


 彼女はドアに付けてある鈴が高らかに鳴るとすぐさま仕事を止めて接客へ足を運ぶ。


「いらっしゃいま―――――― あれ?」


 私だって絶対バレる!!ユカリちゃん気付かないで!!と心の中で押し殺してるとそれを見透かすようにユカリちゃんは此方をじっと見てくる。


「アリアンロッドさん??あれ??ゆいゆいは?」


 絶対バレたと思った矢先信じられない事が起こった。ユカリちゃんは私だと気付いていない・・・どう見ても私だって分かるのに、いつも傍にいるのに・・・嬉しいような哀しいような・・・


「ユイちゃんは今――――― ひゃ!?」


 そうなれば後はこいつを黙らせれば一件落着、ユカリちゃんには申し訳ないけど私だと悟られないように動くしかない、何で気付かないのは謎。


 私は胸元に隠してあったポケットナイフ取り出しをアリアちゃんの背中に金属を押し当てる。


 バレないように音も当てずにそっと小声で耳元で囁く。


「私と言ったら原型が留めないほど潰す、死にたくなかったら私だと悟られないように動いて」


 眼力で殺すほどの鋭い目つきと殺意オーラを放つ私にアリアちゃんは身の危険を感じて誤魔化してくれた。ボロを出したら首を締めて腕を折って指の爪を一枚ずつ剥がすと追加に言うとアリアちゃんは顔面蒼白で承諾した。これで一安心だ、ユカリちゃんには悪いけどこんな綺麗な私を見せる訳にいかない。


「そうですか、ゆいゆいがまだ来ないんですか・・・私が呼びましょうか?」


 ユカリちゃんは丁寧に言葉を返すと私は見えない場所で足を踏もうとするとアリアちゃんは遠慮した。何そのチワワ見ないな瞳、これ以上怪我させないでと言わんばかりに訴えてるね、アリアちゃん次第だよと目で伝えた。


「そんなことより!オススメはないかしら?」


 急な話題反らしは返って疑われるからアリアちゃんの二の腕を軽く抓った。解せない顔に私は冷たい視線を送る。


「えっ?えっと・・・今月のオススメは〜」


 あ、言うんだ。ユカリちゃんって急な話をするの意外と気にしないのかな?ユカリちゃんはズラズラとオススメメニューを語りだした。


「?」


 すると休憩室からノアちゃんがやって来た。


「あれ………ユイさ―――― 」


 私は微笑みながらガンを飛ばす、“察って”と。だがイマイチ届かず怖面にビビってしまった。仕方なくチャットで脅迫めいたを文章を送った。


 ユカリちゃんを“お姉さん”と悟られないように立ち回って、もしバレたら給料はもやしになるから☆


「ひっ!!」


 ごめんねノアちゃん、でも今はバレたくない。こんな奴とデートしてる所はユカリちゃんに見られたくない!私とデートして良いのは子どもだけ!!


「んっ?ノアちゃん、どうしたの??」


 背後にいる事を知ったユカリちゃんは振り返った、振り返る時にはボブカットはふわふわしてるのが可愛いいから見惚れてしまう。


「あっ、いえ!休憩、交代しますか?」


 話題を反らすの下手過ぎない?まぁアリアちゃんよりかはマシだけど。


「えっ、休憩?私殆どしてないからいいよ?」


 そうだった、ユカリちゃんは基本お姉さんの傍にいるから休憩入る時も一緒だった。そしていない時はユカリちゃんは余程眠たくない時以外は仕事してるんだった。本当はのんびりしていいのに、ユカリちゃんは頑張り屋だから・・・そこが大好き!


「そ、そうですか!あはは………」


 ノアちゃんは苦い顔しながら休憩室へ戻って行った、恐らくお姉さんの思考を皆に伝えに行ったんだと思うけど問題はプレアちゃんかな。


 私とアリアちゃんはコーヒーとスパゲティとサンドイッチを頼むことにした。まだまだ先は長い、早く帰りたいと心の底からそう願った。

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