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幻影道 四.五巻   作者: SAKI
13/50

「天然と清楚な仲」その1

 幻影守衛騎士団ファントム・ガーディアンズに入隊してかはまだ一週間、慣れない仕事や喫茶店という職の業務に東西奔走、その他諸々の仕事を覚えるのが大変なのに義手の調整、家事をこなしながら生きていくのは無理があった。そしてついに身体を壊して数日寝込むことになってしまった。今は夏、家事と呼ばれてる先輩達の迷惑にならないように気を付けていたのに……それにプレア先輩から八月後半には夏祭りと皆で海に行きたいと提案され私は先輩の為に身体を治さなければと薬や体調回復の為にも運動したら益々体調が悪くなり、ついこの間倒れてしまいました。


 サナエ先輩達のシェアハウスでは大惨事となり急いで地球の病院に運ばれたところで栄養失調と過労によりストレスが限界になって現れたとのこと。

先輩の為にご飯を食べず仕事や勉学に勤しんだことが悪手だったようで無理が重なって今に至る。


 最悪入院は免れましたが皆さんにご迷惑を掛けてしまい恥じるべきだと脳に叩き込み次回からはこうならないように栄養と適度な睡眠、運動を両立させなければと戒めながらベッドに寝込んでいると誰かがやってきた。


 その人物はとてもスラッとした体型でセーター一枚のセクシーお姉さんの元秘書のアヤ先輩でした。いつ見ても美しいプロモーションに呆気に取られながらも伸びた足が私の目の前にやってきて腰を降ろしました。肉付けが良く見上げた顔はとても尊いく眼福でした。


「気分はどう?」


 アヤ先輩の問に私はコクリと頷きながら徐に背中を負けて起き上がる、頭痛はするがゆっくり休めば数日で元気になれそうだ。


「今日はローズティーとカモミールティーを持ってきたんだけどどっちが良いかしら?」


 恐らく最近アヤ先輩が拘っている趣味の一つであるハーブティーのことを指してると思うのだが聞いたことの無い名前に疑問を抱き、質問するとどうやらローズティーとカモミールティーはどっちもリラックス作用のある種類でお勧めは安眠と心を落ち着かせるカモミールティーが良いらしい。


「それではカモミールティーをお願い致します」


 それを選ぶとアヤ先輩はにこやかに返事を返しキッチンへと移動して行った。初めてアヤ先輩と会った時はシスターズ入隊してから二年辺りかな?とても美しくてスラっとした体型で仕事にそつなくこなす姿が可憐で素敵な瞳はだった。その事を話すとアヤ先輩は痩せ過ぎで立ち仕事をするのが久し振りで仕事してるそれっぽいポーズをしてるだけで実際は痛くて動けなかったらしい。


 そんなトンデモエピソードを笑いながら語ってくれた笑顔は初めて見る顔で本当の素顔が垣間見えた気がします。やはりユイお姉様は凄い、こんな能力の高い人達を懐柔させ仲間に付けるなんて私には出来ないことです。ここの騎士団に入って正解だと改めて実感する。


「出来たわ〜♪」


 素足で歩くアヤ先輩に私は意外といじらしい部分もあるのだと発見しました。


 私が設けられたシェアハウスの一部屋はユカリちゃんがデザインしてくれた花柄をベースに使い分けた部屋を使っていて勉強机や沢山収納出来るクローゼットにタンスとベッドにはなんとユカリちゃんが大好きなペンギンの縫いぐるみを一つくれたから大事に枕の横に寝かせている。他の先輩方からも沢山物を貰い私は泣きながら受け取ると皆は動揺してしまいましたが私はそれくらい嬉しくて人の温もりに感動して何度もお礼を言う程でした。


 今もそう、病気になったらお見舞いに来てくれる友達や激励の言葉が嬉しくていつかまとめて恩返しがしたいと心に決めた、取り敢えず今はハーブティーを飲んでゆっくり身体を休めることにしました。

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