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ニ対一の戦い

 ゲインに斬りかかったネレスの刃は、見事ゲインを一閃していた。


「ぐ……ぐふぅ……」


 斜め一線の傷を負ったゲインは、その場に崩れるように倒れた。ネレスはブリッツスパーダを鞘に納め、ミツルギの姿を探した。その姿を見たゲインは、ネレスにこう聞いた。


「何故……止めを……刺さない……」


「無暗に命を奪いたくないので」


「甘いな……もし……それで……俺が回復して……反撃しようとしたら……どうする?」


「もう一度斬ります。死なない程度に」


 ネレスの答えを聞き、ゲインは苦しそうに笑った。


「死なない程度……か。ずいぶんと……お優しい革命者ですなぁ……」


「あなたたちのように心までは腐ってません。痛みを知ってくれればそれでいいんです」


「痛み……か。そうだな……」


 今回の戦いは完全に負けた。そう察したゲインはため息を吐いた後、気を失った。ゲインが気を失ったことを察したネレスは、少し離れた所で戦っているミツルギの元へ向かった。




 カリューと戦うオデッサは、ゲインの魔力が消えたことを察した。


「ゲインの魔力が消えた……」


「何だと? グアッ!」


 一瞬の隙を見たカリューが、ボブザードを蹴り飛ばした。炎を纏った蹴りだったため、ボブザードは立ち上がってすぐに服に付着した火を消した。


「チッ、クソガキが! 今度こそお前をぶっ倒してやる!」


 攻撃を受け、再び頭に血が上ったボブザードはカリューに向かって走って行った。カリューが何かをしてくる。そう察したオデッサは大声でボブザードに叫んだ。


「止めろボブザード! あの坊主、何かをしてくる!」


 と、懸命にオデッサは叫んだが、ボブザードの耳には届かなかった。結果、魔力を開放したカリューが両手から炎を発し、ボブザードを包んでしまった。


「ぐああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


「少し魔力を込めた炎です。火傷をしますが、死にはしませんよ」


 カリューが炎を収めた後、そこには倒れているボブザードがいた。


「ボブザード! このクソガキが!」


 オデッサはボブザードの仇をとるつもりでカリューに走って行った。その時、再び炎が発し、オデッサを包み込もうとした。


「グッ!」


 炎に包まれる前に、オデッサは高く飛び上がって炎をかわした。だが、放たれた炎は向きを変え、宙にいるオデッサの方へ向かって行った。


「嘘だろオイ!」


 炎に包まれる寸前、オデッサは魔力を発して体の周りにバリアを張った。そのおかげでダメージを負うことはなかったが、バリアを張った分魔力を消耗してしまった。


「ぐ……」


 オデッサは槍を杖代わりにし、何とか立ち上がった。息切れ一つしていないカリューを見て、こいつには敵わないと思い、倒れたボブザードを連れて逃げようとした。


「逃げるんですか?」


 後ろからカリューの声がした。答える暇はないので、オデッサはそのまま逃げようとした。だが、目の前にカリューが現れた。


「このまま逃げれると思ったんですか?」


「この……クソッたれ!」


 こうなったらやるしかない。そう思ったオデッサは槍を装備し、炎を発してカリューに襲い掛かった。だが、カリューはナイフを振り上げてオデッサの槍の矛先を斬り落としてしまった。


「矛先がなければただの棒ですね」


「そんなの関係ない!」


 そのままオデッサは棒を振り回す形でカリューに攻撃を仕掛けた。攻撃を受けたカリューは横へ吹き飛び、柱に命中した。


「いつつ……かなりやるなぁ」


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


 オデッサは吹き飛ばしたカリューに接近し、追撃を放とうとしていた。カリューは立ち上がり、高く飛び上がってオデッサの攻撃をかわした。


「クソ!」


「さっきの攻撃は予想してませんでしたが、自暴自棄の攻撃は二回目以降、大した効果はありませんよ」


 カリューはオデッサの背後に着地し、ナイフで背中を斬り付けた。


「ぐおっ!」


「まだ終わりませんよ」


 斬り付けた後、オデッサはナイフで斬った傷に向けて炎を発し、更にダメージを与えた。


「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」


「次で終わりです」


 カリューはそう言うと、左手に魔力を溜め、巨大な炎の拳を作り出した。


「はああああああああああああああああああああああああああ!」


 そして、その巨大な炎の拳でオデッサを殴った。オデッサは物凄い速さで吹き飛び、遠くの壁にめり込んでしまった。


「さて、トープラーを探しましょう」


 オデッサとボブザードを倒した後、カリューはその場から去って行った。




 ミツルギとスティーブの戦いの状況は全く変わっていなかった。ミツルギは先の戦いに向けて力を残しておきたいのだが、スティーブが全力で後を追ってくるのだ。その戦いの様子を、クアンタは離れた所で見ていた。スティーブの動きを見て、呆れてため息を吐いていた。


「全く……あんな戦い方じゃ勝てるわけねーのによぉ……」


 そう呟いた後、クアンタは欠伸をしながらスティーブの元へ向かおうとした。その時、ミツルギの元へ向かっていたネレスと遭遇してしまった。


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