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ネレスのリベンジマッチ

 ネレスはモリトゥスの館でゲインにやられた時、物凄く悔しかったことを覚えている。その後はミツルギの謎の覚醒によって難を逃れたが、このままミツルギに頼ってばかりでは自分が強くならないことを察していた。その為、少しずつでもいいから強くなろうと決心していた。


 そして今、ネレスは脱獄して再び前に現れたゲインと戦いをしている。あの時のリベンジマッチのつもりで、ネレスは本気を出していた。


「てやっ!」


 ネレスの持つブリッツスパーダから氷の刃がゲインに向かって飛んで行った。ゲインは水を張って氷の刃の勢いを落とし、そのまま地面に落とした。だが、その隙にネレスの姿が消えていた。


「どこ行った?」


 消えたネレスの姿を探すため、ゲインは周囲を見回した。だが、ネレスの姿はいなかった。周りにいないとすれば、上空だと思ったゲインは天井を見上げると、言葉を失った。そこにあったのは巨大な氷の塊だったからだ。


「何だよあれ……いつの間に」


 そう呟いた直後、ゲインに向かって氷の塊は落下した。ゲインは塊をかわしたが、それから大量の雷の刃がゲインに向かって飛んで来た。


「うおっ!」


 何とか防御しようと試みたゲインだったが、刃の威力は予想以上に高く、防御してても服を切り裂いて体に傷を付けられてしまった。


「ぐ……くっ……」


「まだまだです!」


 魔力を開放したネレスがゲインに急接近し、ブリッツスパーダを構えていた。下から上へ向けて斬撃を放つだろうとゲインは察した。それから予想通りにネレスは下から上へブリッツスパーダを振り上げて攻撃をした。そこまではゲインの予想通りだった。防御して攻撃を受け止め、反撃をしようと考えていたのだ。だが、ネレスの攻撃は予想以上に攻撃力が増しており、ゲインの両腕を深く傷つけたのだ。


「が……がああああああああああああああああああああ!」


 攻撃を受けて強烈な痛みを感じたゲインはネレスと距離を取り、回復魔法で簡単な応急処置をした。何とか血は止まったが、痛みは完全に消えてはおらず、斬られたところが悪かったのか手が痺れてきた。


「チッ……あれから経験を積んだな……」


 ゲインはそう呟きながらネレスを睨んだ。ネレスは一呼吸置いた後、ジグザグに走りながらゲインに近付いた。


「そうはさせねーよ!」


 攻撃をするだろうと察したゲインは両手で剣を持ち、迫ってくるネレスを対処しようとした。ネレスは高く振り上げた剣に力を込めて振り下ろした。ゲインは剣で防御して攻撃を受け止め、反撃に移った。


「おらぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 このまま長期戦に持ち込まれたらまずい。そう思ったゲインは一瞬で剣の刃を濡らし、凍らせて鋭い刃にした。剣の刃部分を広く覆っているため、いつもの剣よりも攻撃範囲が広がった。だが、ネレスは魔力を開放してゲインの剣を攻撃した。その瞬間、刃に纏っていた氷はあっけなく割れて粉々になった。


「何だと……魔力を込めて作ったはずだ……」


「私の魔力の方が強かったってことです」


 ネレスはそう言うと、ゲインを睨んだ。そして、再び魔力を開放しゲインに斬りかかった。




 オデッサとボブザードは銀色の竜の団員と戦いながら、スティーブと戦うミツルギを見ていた。二人は隙を見てミツルギを倒そうとしているのだ。だが、途中でネレスに苦戦するゲインを見たボブザードはこう言った。


「おい、ゲインがやべーぞ」


「確かにそうだが、ミツルギの奴をここで倒さないと……だが、ゲインも意外と苦戦しているし……どうすれば……」


「悩んでいるようですね」


 と、セイントガーディアンや兵士を吹き飛ばしながらカリューがこう言った。カリューの姿を見た二人は武器を構え、カリューを睨んだ。


「お前は銀色の竜のカリュー!」


「ケッ、ここで会うとはな……」


 武器を構えた二人を見て、カリューもナイフを構えた。その動きを見たボブザードはオデッサにこう言った。


「一人で俺たちを相手するようだ」


「みたいだな。雑魚扱いされてるのか?」


「何をこそこそ話しているんですか? あなたたち程度の相手、私一人で十分です」


 カリューの言葉を聞いた二人の頭に血が上った。明らかに雑魚扱い、そしてバカにされていると察したからだ。


「このガキ! 俺たちを雑魚扱いしやがって!」


「ムカつく、ぶっ殺してやる!」


「簡単な挑発で頭に血が上りましたか。そんな頭で私を倒せるかどうか、やってみなさい」


 カリューは魔力を開放し、襲ってくる二人を睨んだ。




 ゲルグッグの兵器工場責任者はかなり怯えていた。下から聞こえる爆発音や銃声が収まる気配はないからだ。


「どうした、責任者?」


 と、バーラードが訪ねてきた。責任者は息を吐いた後、バーラードに胸の内を話した。


「不安なのです。いくらセイントガーディアンや兵士がいても、銀色の竜やミツルギとネレスに敵うかどうかを……」


「確かにな。奴らは大した戦力にはならん。ゲインたちと違って強くはない」


「ですが、どうして皆様は余裕なんですか?」


 責任者の質問を聞いた後、バーラードは優雅に水を飲み、こう答えた。


「私たちビガシャープ家が強いからだ。何も問題はない」


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