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戦いへの準備

 ミツルギとネレスがゲルグッグに到着したその日の遅く、銀色の竜の飛行船はゲルグッグから離れた所へ着陸した。


「遅くなっちまったなー」


「仕方ありません、ビガシャープ家の目に入ったら大変ですから」


 と、ドレアンとカリューは会話をしながら飛行船から降りて行った。その後、シャンとマーチに飛行船の見張りを任せ、ドレアンは携帯で連絡を始めた。


「もしもしアルソ、俺だ。ドレアンだ。今到着した。これから隠れ家に向かう。そうか、ミツルギとネレスが先に来てるのか。分かった。じゃ、今から俺とカリューが来ることを伝えてくれ。それじゃ、また後でな」


 アルソとの会話を終えた後、ドレアンはカリューの方を見てこう言った。


「うし、連絡はしたし、早く行こう」


「はい」


 その後、二人は音を立てずゲルグッグへ向かった。




 同時刻、ミツルギとネレスはオロロンの部屋に来ていた。オロロンが二人に自慢の発明品を見せたいと言って招待したのだ。


「さーて、これは魔力に反応して伸縮する棒だよ。それっ」


 と、オロロンは手にする棒に魔力を込めた。すると、棒の下の部分が勢いよく伸び、オロロンの腹に命中した。その瞬間を見た二人は驚いた。


「ウグゥ……大丈夫だよ。心配しないでね」


「は……はぁ」


「気を取り直して次の発明品だ」


 オロロンはパンチンコ玉とほぼ同じ大きさの玉を取り出し、二人に見せた。


「こいつは便利だと思うよ。魔力は使わない、小型で便利。超小型煙玉だ」


「煙玉? 忍者みたいだな」


 ミツルギは日本にいた時に聞いた忍者の話を思い出しながらこう言った。オロロンは自慢げに笑みを見せ、ミツルギに渡した。


「こいつを使う時は思いっきり地面に叩きつけるんだ」


「今使ってもいいか?」


「外で使ってね」


「すみません、これ本当に大丈夫なんですか?」


 話を聞いていたネレスが不安げにこう聞いた。オロロンは笑いながらネレスの肩を叩いてこう言った。


「大丈夫だよお嬢ちゃん! 自分の発明品には失敗の二文字は存在しない!」


 と、得意げに笑いながらこう言った。だがその瞬間、隠れ銀色の竜の団員が勢いよく扉を開けて入って来た。


「おいオロロン! お前が修理した卵でも使用可能な電子レンジを使っておにぎり温めようとしたら、やりすぎて黒焦げになっちまったじゃねーか!」


 手に持った黒焦げのおにぎりをオロロンに見せ、団員は文句を言った。オロロンはメガネを上げながらおにぎりを見て言葉を返した。


「元からこんなんだったんじゃないですか? 海苔と焦げを見間違えてるんじゃないんですか?」


「ふざけるな! 俺のおにぎりは海苔が付いてねーよ! しかもあの電子レンジ、使ったら爆発音がして使えなくなったんだけど!」


「あららー、仕方ありませんね。それじゃあ修理しますんで貸してください。そのついでに改造しますんで」


「修理だけでいい! 余計なことをするな!」


 団員はオロロンに叫びながらこう言った。その時、アルソがやって来て二人にこう言った。


「あと少しでドレアン様とカリュー様が来る。そろそろ話をするから広い部屋に来てね」


 その言葉を聞いた二人ははいと返事をし、立ち上がってアルソの後を追った。




 二人が広い部屋へ来ると、そこにはすでに何人かの団員が椅子に座っていた。二人はアルソに案内された椅子へ座り、ドレアンとカリューの到着を待った。数分後、ドレアンとカリューを迎えに行った団員が二人と共にやって来た。


「皆、遅くなって済まない」


「ミツルギ、ネレス、しばらくぶりですね」


「はい。皆が無事でよかったです」


「いろいろと話をしたいが、その前に奴らとの戦いの話だ」


 ドレアンは用意された椅子に座り、手元の資料を見た。


「いよいよ奴らがこの町に来るってわけだ。ここで奴らとの因縁に決着を付けたい。その為に、皆の力がいる。銀色の竜の団員じゃないが、ミツルギとネレス、お前たちの力も借りたい」


「分かってます」


「俺も暴れてやるぜ」


 二人の返事を聞き、ドレアンは嬉しそうに少し笑った。その後、カリューが立ち上がって話を始めた。


「予想される敵の動きはこの町の兵器工場の視察です。情報によると、四男ベッグ、家出して行方不明の五男イオ以外の兄弟、トープラーが来ます」


「ベッグとイオはいないからどうでもいいが、ここでトープラーと三兄弟を倒す。ベッグは引きこもりという情報があり、一人になったら何もできないだろう。イオは家出したという情報があり、恐らくこの家に関わりたくないのだろう」


 ドレアンからイオの話を聞き、二人は顔を見合わせた。イオのことを知ってるが、ここで話してもいいかと考えた。だが、今はそれよりもここで決着をつけるという話で盛り上がっていた。


「もう一つ情報だが、俺たちが倒したバーラードの部下が脱走したと話を聞いた。恐らく奴らもここに来るだろう。リベンジで来る敵は本気で戦う可能性が高い。各自、バーラードの部下と遭遇したら手加減せずに本気で戦え!」


 ドレアンの言葉を聞き、血気盛んな戦士たちは大声を上げた。その後、いろいろと話を進めた結果、太陽が昇っていた。


「おっと、会議をしてたらもう朝か。会議はここまで、後は奴らが来るまで各自休むように」


 ドレアンの言葉を聞いた後、団員たちはそれぞれの部屋へ戻って行った。


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