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館での死闘

 無事にネレスと合流したミツルギは、気を失っているヒドウを動けないように固く縄で縛り始めた。


「奴がパンツ一丁で助かった。これで奴は何もできない」


「まだ甘いよ」


 ネレスはそう答えると、魔力を開放してヒドウを窓に向けて蹴り飛ばした。ミツルギはネレスの凶行を目の当たりにして言葉を失ったが、ネレスは何も言わずヒドウを殴り続け、最後に動けないようにヒドウの手足を魔力の水で濡らし、凍らせた。


「これで奴は本当に何もできない。フッフッフ……」


 不気味に笑うネレスを見て、ミツルギは決してネレスを怒らせないようにと心の中で決めた。その時、兵士たちが部屋に現れ、二人に向けて銃を構えていた。


「あれだ! あの胸はそれなりにあるが色気はあまりない少女が俺たちの仲間をやったんだ!」


「ここで仕留めてやれ!」


 ネレスは兵士の言葉を聞き、兵士が銃を撃つ前に魔力を開放して攻撃を行った。ネレスから放たれる炎と氷が次々と兵士を襲い、そのまま倒していった。


「ネレス。一度この部屋から出よう」


「そうね。ここじゃ戦いにくい」


 二人は部屋を出て広い場所を探したが、その前に剣を持ったゲドウとキチクが立っていた。


「お遊びはそれまでだぜお二人さん」


「まさかここで暴れるとは考えてもなかったよ」


 ゲドウとキチクが戦う支度をしたということを察し、ミツルギはため息を吐いてかつらを外した。


「あんたら意外と強そうだな。それじゃあこっちも本気を出していかないとな」


「なっ! お前は……ミツルギ!」


 ミツルギの顔を見たゲドウとキチクは剣を構え、ミツルギに向かって走って行った。だが、ミツルギは闇を発して攻撃をし、ネレスが追撃を行った。


「グッ!」


「強い……」


 攻撃の反動で吹き飛んだゲドウとキチクは一度態勢を整え、小声で会話を始めた。


「俺はミツルギをやる。お前はあの物騒な顔の少女をやれ」


「あいよ」


 話を終え、ゲドウはミツルギに、キチクはネレスに向かって走って行った。




 ネレスは向かって来たキチクに対し、ブリッツスパーダを装備して戦うことにした。ブリッツスパーダを見て、キチクは今戦っている少女がネレスということを察した。


「やっぱりと思ったが、お前はミツルギの相方のネレスだったか」


「それがどうかした?」


「かつらがない方が美人だよ」


「お世辞か本気か分からないけど、そんなこと言っても怒りは収まらないわよ」


 ネレスはそう言ってブリッツスパーダに魔力を注ぎ、刃の衝撃波を発してキチクに攻撃をした。キチクは衝撃波を受け止め、そのまま力任せで衝撃波を消し去った。


「あんたがどう思うかは勝手だが、美人だと思うのは本当だ。だが、美人な少女と戦うことになるとは俺としては残念だ」


 キチクはそう言うと、風の魔力を発して剣の刃に纏わせた。


「あんたらを見逃したら、ビガシャープ家に怒られっちまう」


「どうでもいいわ。どうせ私たちがビガシャープ家ごとぶっ潰すんだから」


「おいおい、怒ってるから物騒な言葉になってるぜ」


「うるさい」


 ネレスはブリッツスパーダを握り、キチクに向かって走って行った。


「てああああああああああああああああああ!」


 ネレスはキチクに接近して力強く剣を振るった。だが、キチクは軽くジャンプをして攻撃をかわし、ネレスの背後に回った。回避されることを予想していたネレスは振り返りつつ剣を振るって攻撃を行ったが、キチクはネレスの攻撃を受け止めた。


「グッ!」


「さて、俺も少しは攻撃しないと」


 その直後、ネレスのドレスが突如斬り刻まれた。ドレスの形は保っているものの、あと何回か剣で斬られたらズタズタになりそうな形だった。


「セクシーじゃん。このままここでスッポンポンにさせてもいいんだぜ」


「かえって好都合よ。逆にドレスのままじゃ動けなかったもの」


 と、ネレスはそう言うと、動きやすいように両肩の部分のドレスを手でむしり取り、ブリッツスパーダを構えた。




 ミツルギはいつものように闇を利用した格闘技でゲドウと戦っていた。だが、ミツルギはいつものような動きではないことを察していた。


「おかしーな? いつもみたいな動きじゃない」


「何をブツブツ言っている?」


 ゲドウが剣から無数の衝撃波を発し、ミツルギに攻撃を仕掛けた。ミツルギは闇を盾にして衝撃波をかき消したが、ヒドウが背後に回ったことを察することができず、攻撃を喰らってしまった。


「グガッ!」


 壁にめり込んだミツルギに対し、ゲドウは剣を突き刺そうとした。


「これで止めだ」


「そうはさせるかよ!」


 ミツルギは何とか後ろに振り向き、闇を発してゲドウを吹き飛ばした。その後、壁から出てきたミツルギはスカートを足が自由に動けるまで闇で消し去り、ため息を吐いてこう言った。


「ようやくわかった。ドレスとスカートのせいで動けなかったんだな」


「そうかい。だが、それが分かっただけで何が変わる?」


「まぁ見てなって」


 ミツルギはドレスをちぎって両肩を出し、少しジャンプをした後、物凄い勢いでゲドウに近付き、腹に拳を沈めた。


「グハァッ!」


「これでやっと本気が出せる」


 ミツルギは右の拳に魔力を溜め、そのまま破裂させてゲドウを吹き飛ばした。ミツルギは吹き飛んだゲドウを見て、右肩を回しながらこう言った。


「これで終わりじゃねーだろ。さっさと立て、ぶっ飛ばしてやる」


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