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工場内で大暴れ

 見張り兵がいる兵器工場に入るため、ミツルギは先程思いついたアイデア通りに動き出した。ミツルギは魔力を少し使って闇の刃を発し、電流が流れている柵を斬った。斬られた柵は下にいる見張り兵の所へ落ち、辺りを騒然とさせた。


「おい、柵が落下したぞ!」


「誰か何とかしろ!」


「何とかしろって、少しでも触ったら感電死一歩手前の電流が流れるんだぞ、対処法なんてねーよ!」


「けど、このままほっといたらやばいことになるって!」


「つーか、誰がこんなことをしたんだ?」


 辺りが騒然としたのを確認したミツルギは、ネレスの方を見てこう言った。


「奴らが慌てている隙に行こう」


「そう言うことだったのね」


 ミツルギのアイデアに納得したネレスは、ミツルギと共に工場へ侵入した。一部兵士が二人を確認したのだが、電流が流れる柵の対処で連絡ができなかった。


 工場内に入った二人は、走りながら作戦を練っていた。


「俺は兵器を闇でぶっ壊す。ネレスは援護をしてくれ」


「うん。そのあとで捕まってる人を助けに行こう」


「ああ。兵士の一人か二人に居場所を聞けば、何とかなるだろ」


 二人が話していると、廊下を照らしているランプが急に赤く点滅し、アラーム音が周囲に響いた。それから少しして、銃を持った兵士が二人を囲んだ。


「見つけたぞ、ミツルギとネレスだ!」


「革命を起こしたいのか何だか分からないが、ここで始末する!」


「この兵器工場だけは絶対にやらせんぞ!」


 兵士たちはそう言って、二人に向けて一斉に銃を放った。だが、ミツルギが闇を使ったバリアを発し、放たれた弾丸は闇に飲まれ跡形もなく消えてしまった。それを目の当たりにした兵士は、震えながらこう言った。


「噂は本当だったんだ……あの闇、何でも消しちまう……」


「ええい、怯むのではない! 撃て、撃ち続けろ!」


 兵士を指揮する指揮官は動揺しつつ、部下に銃を撃ち続けろと命令した。しかし、いくら弾丸を放っても結果は変わらなかった。


「弾が切れました……」


「もうダメだ……おしまいだ……」


「逃げろ、あんな奴に敵うはずがない!」


 戦意を失った兵士たちは、銃を投げ捨てて逃げ出してしまった。指揮官は逃げる部下を見て驚いたが、すぐに気を取り直して叫んだ。


「命令だ! 銃が駄目なら剣で戦え!」


「無理です! どうやっても敵いっこありません!」


「すみません、俺は逃げます!」


 指揮官がいくら怒鳴っても、戦意を失った兵士は戦おうとはしなかった。指揮官は逃げる部下を見て、苛立ちながら歯ぎしりした。そんな中、ミツルギが指揮官に近付いて肩を叩いた。


「大口叩いてるあんたが戦えよ」


「ひ……ヒィッ!」


 ミツルギの顔を見た指揮官は腰を抜かし、よろつきながら逃げ始めた。そんな指揮官を見て、ミツルギはため息を吐いてこう言った。


「全く、口だけは達者なおっさんだな」




 一方その頃、ピリボドと共にいるロッソとヴェルデは周囲が騒がしいことを察し、各々の武器を持って部屋から出ようとした。去ろうとする二人を見て、ピリボドは声を出した。


「おい、どこに行くんだ!」


「どこって、あの二人の所だよ。俺たちは賞金稼ぎだ。獲物が近くにいるからやりに行くだけだ」


「あんたはどこか安全な所で避難してください」


 オマリー兄弟はそう言った後、部屋から去って行った。一人残されたピリボドは、震えながら避難用の小部屋に隠れ、手を合わせて祈りながら呟いた。


「お願いです。本当にお願いです。私の願い通りにことが収まりますように……」




 ミツルギとネレスは迫ってくる兵士を対処しながら奥へ進んでいた。進んでいると、二人は兵器が作られている部屋へたどり着いた。


「これがこの村で作られてる兵器か。ミサイルみたいだな」


「ミサイルもあるけど、魔力で作った武器もある。レーザー銃みたい……」


 ネレスの言葉を聞き、ミツルギは近くに置いてあるレーザー銃を見て思った。ビガシャープ家に反逆した人たちは、この銃によって命を奪われていることだと。そして、この銃によってグーニーの両親が殺されたのだと。


「こんなもんがあるから死人が出るんだ。俺がぶっ壊してやる!」


「私も手伝う!」


 その後、ネレスは風の魔法を使ってレーザー銃をみじん切りのように細かく刻み、ミツルギは大きな闇を発して部屋にあるミサイルや他の兵器を消し去って行った。


「これで片付いたかな?」


「まだまだ。捕まってる人を助けたら、この工場を跡形もなくぶっ飛ばしてやる」


 ミツルギがそう言ったと同時に、二人に向かって炎の刃が飛んで来た。攻撃を察したミツルギはネレスに抱き着き、炎の刃を回避した。


「大丈夫かネレス?」


「うん。でも一体誰が……」


 二人は立ち上がり、攻撃の主を探した。攻撃の主は手を叩きながら二人にこう言った。


「流石モリトゥスを倒した有名な戦士。それなりに力はあるってことだな」


 攻撃の主はロッソだった。後ろにはハンマーを構えているヴェルデがいる。二人は魔力を開放し、ロッソに向かって叫んだ。


「誰だテメー!」


「俺の名はロッソ。後ろのでかいのは弟のヴェルデ。俺たちはお前らの首にかかった賞金を貰いに来た、賞金稼ぎだ。そこんとこよろしくな」


 ロッソは槍を振り回し、二人に矛を向けてこう言った。


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