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セイントガーディアンとの遭遇

 サベーナの町から旅立って二日後、二人はモレーノの街に到着した。ミツルギは周囲を見回し、驚きの声を上げた。


「ここもずいぶんとでかい街だなー」


「この辺りではここが一番でかい街らしいよ」


 ネレスはこう言うと、近くにあるモニターで流れるニュースを見た。


『先日、サベーナの町のスネーク剣士団が壊滅しました。団員の行方は不明で、捕まったと思われます』


 ニュースから流れる言葉を聞き、ミツルギはばれないように笑みを浮かべた。スネーク剣士団はサベーナの町の牢屋に入れてある。目が覚めても暴れないように、魔力を封じる腕輪を付けてあるため、目が覚めても出ることはできない。


「俺たちがやったこと、気付いてないみたいだ」


「そうだね。まだ私たちのこと知られてないみたい」


 ネレスは銀色の竜と共に処刑を食い止めたり、兵器工場を壊滅したりしたけどあんまり目立たなかったなと思った。そんな中、白い軽鎧を着た集団が現れた。


「うわ、何だあいつら?」


「セイントガーディアン。ビガシャープ家が作った警察組織」


「奴らが作った警察か、信頼できねーな」


 ミツルギの言葉を聞き、セイントガーディアンの集団がミツルギの前にやって来た。


「何か言ったかな?」


「いや、何も。空耳じゃないですか?」


「そうか」


 ミツルギの嘘を信じ、セイントガーディアンの集団は去って行った。ネレスはミツルギに近付き、小声でこう言った。


「あまり変なことを言わない方がいいよ。あの人たち、皆プライドが高いからバカにされたらすぐに襲い掛かって来るよ」


「そうだな。ま、ビガシャープ家の連中と戦う以上、奴らとも戦うかもしれないな」


「うーん、そうだね」


「とにかく今は奴らとの衝突は避けないと。ここで戦ったらまずい」


 会話を終え、二人は街中を歩き始めた。だが、歩いている中でいくつかのセイントガーディアンのグループとすれ違った。


「結構いるな」


「下手な動きはできないね」


 小さな声で話をした後、近くの食堂へ入った。椅子に座ってメニューを見る中、スネーク剣士団が崩壊したニュースが流れた。それを見て、一部の客が騒ぎ始めた。


「ケッ、ザマーミロビガシャープ家!」


「悪いことをした報いだよ!」


「このまま奴ら全員くたばってくれねーかな」


 客の声を聞いた二人は、目が合わないように目をそむけた。スネーク剣士団を壊滅させた張本人がここにいますと言ったら、大騒動になると二人は知っているからだ。だから、あまり目立たないようにしているのだ。


 その時だった。騒動を聞きつけたセイントガーディアンのグループが入って来たのだ。


「お前ら、ビガシャープ家のことをバカにしたな?」


 グループの先頭に立っていた少年がこう言うと、騒いだ客の一部が立ち上がって魔力を解放した。


「何だクソガキ?」


「たとえ子供でも、奴らのことを正義と言う大バカなセイントガーディアンである以上、お仕置きしなくちゃいけないな~」


 そう言って目の前の少年に襲い掛かろうとした。しかし、少年はすぐに剣を装備して客を斬り飛ばした。突如発生した戦いを目の当たりにし、店内は騒然とした。少年に斬られた男たちは、悲鳴を上げながらその場に転げまわった。


「捕まえて処分しろ」


 少年はこう言って後ろのセイントガーディアンにこう言ったが、ミツルギが少年の前に立ちふさがった。


「君は一体何だ? 邪魔をするつもりか?」


「こんな所で暴れるなよ。ここは暴れる場所じゃなくて飯を食うところだぜ」


 ネレスはいつの間にか移動したミツルギを見て、慌てて引き留めようとした。だが、その前に少年が持っていた剣をミツルギに向けた。


「正義に背く愚か者を罰するのに場所は関係ない」


「正義か、あんな連中を正義と言うバカがいるなんてな……」


「ごめんなさい! この人、間違えてお酒を飲んだようで酔っぱらってるんです! 堪忍して下さ~い」


 ネレスは慌ててミツルギを引っ張り、元の席に戻った。その後、ネレスはミツルギにこう言った。


「言ったでしょ、目立たないようにするって!」


「ごめんごめん、奴らの言動見てたらつい……」


 ミツルギは頭を机に付けてネレスに謝っていた。少年はミツルギとネレスを不審な目で見た後、騒いだ男たちを連れて去って行った。その後、客の一部が去って行く少年を見てこう言った。


「あいつは確かセイントガーディアンのスティーブだよな」


「堅物クソ真面目だけど、滅茶苦茶強いんだよなー」


「この町を支配するドベンロに呼ばれたんだろ。セイントガーディアンも所詮はビガシャープ家の犬だよな」


「正義正義言ってるけど、あいつら絶対正義の意味知らねーよ」


 客の話を聞き、ミツルギとネレスは話を始めた。


「ドベンロって奴がこの町を支配してるのか」


「でも、セイントガーディアンがいっぱいいるよ」


「俺にいい考えがある。一か八かの賭けだけどな」


「いい考え?」


 ネレスがどんな意味かと聞こうとしたその前に、ウェイトレスが食事を持ってやって来た。


「どうぞ、トマトチーズのピザ二つとアイスコーヒー二つになります」


「ありがとうございます」


 ミツルギはピザとアイスコーヒーを受け取った後、ネレスにこう言った。


「とりあえず今は飯を食べよう。後から話をするよ」


 と言って、ピザを切り始めた。


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