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剣で支配される町

 ドレイドたちが旅立ったその翌日、ミツルギとネレスはホロラードから旅立って行った。


「さて、次はどこだ?」


「近くにサベーナって町があるみたい。そこもビガシャープ家の下っ端が支配してるんだけど、スネーク剣士団って言われてるみたい」


「変な連中だな。自分たちの組織に名前を付けてるのか」


「ビガシャープ家に覚えてもらうように名前を付けてるみたい」


「そうなんだ」


 会話をしながら歩いて数時間後、二人は休憩の為に峠の道の駅へ向かった。


「ここにも道の駅ってものがあるんだなー」


「ニホンにもあるの?」


「ああ。ただ、俺は一度も行ったことがないからどんなもんか分からないけど」


 そう話していると、目の前の店の扉から男性が吹き飛んできた。


「大丈夫ですか?」


「ああ……問題ない」


 ネレスが慌てて男性に近付いて治療をすると、店の中からガラの悪い三人組が現れた。


「オイおっさん、俺たちにふざけたこと言ってんじゃねーぞ?」


「俺たちはビガシャープ家の一員。つまり、この世界で誰よりも一番偉いんだよ!」


「これ以上説教するとぶっ殺すぞ!」


 と、三人とも剣を持って男性を脅した。その態度が気に入らなかったミツルギは三人組の前に立ち、睨んだ。


「何だ坊主?」


「ケーケケケケケ! 俺たちと戦うのか?」


「かかって来いよ。ハンデでお前が先に攻撃してもいいぜ!」


「いいのか? じゃあ遠慮なく」


 ミツルギはそう言うと、にやりと笑いながら両手から闇を発した。その闇を見た三人組は驚いて逃げようとしたが、ミツルギは闇を操って三人組を捕まえた。


「あああああああああああああ!」


「そんな……変なのに掴まっちゃったよ!」


「動けない。助けて助けて!」


「一度痛い目見て来い!」


 ミツルギは悲鳴を上げる三人組を崖の方へ吹き飛ばした。その後、三人組は悲鳴を上げながら落ちて行った。


「魔力があるから生きてるだろ」


 戦いは終わったと思いながら、ミツルギはネレスに近付いた。だが、ネレスが治療した男性は顔色を青く染めていた。


「どうした? 悪い奴は崖へ落したぞ」


「もうダメだ……手を出した以上、スネーク剣士団に町が破壊される……」


 この名前を聞き、ミツルギとネレスは驚いた。




 その後、ミツルギとネレスは男性が乗る車に乗り、住んでいる町へ向かった。


「そうですか、あなた方はサベーナへ向かっている途中だったのですか」


「はい。でも何であなたはビガシャープ家の下っ端に襲われたんですか?」


 ネレスがこう聞くと、男性はため息を吐きながらこう答えた。


「奴らのやりたい放題を見て頭に来たんです。品物は壊すわ、食材は無駄にするわ、気に食わないと理由で客を斬るわ……」


「最低の野郎だな。ぶっ飛ばして正解だった気がするが」


「いえ、スネーク剣士団は統一力が高い組織で、仲間が倒されたらその仕返しを必ずしてきます」


 この話を聞き、ミツルギは男性の肩を叩いてこう言った。


「大丈夫です。俺とネレスでスネーク剣士団をぶっ飛ばします」


「先ほどの力があればできると思うが……そのお嬢ちゃんはどうだい? 戦えるのか?」


 男性はネレスにこう聞いた。ネレスは慌てながら答えを言った。


「大丈夫ですよ! 私は魔法で戦います。剣も使えます!」


「だといいが……奴らのリーダーは変な剣を使うからな……」


「変な剣?」


 ミツルギの質問を聞き、男性は何かを思い出しながら答えた。


「リーダーであるムイサはどこかで手に入れた魔力を強める剣を使っているんだ。そのせいで、町に住む人たちは奴を恐れている」


「そんな剣もあるんだな。なぁネレス」


 ミツルギは後ろに座るネレスを見てこう言ったが、ネレスはうつむいて黙っていた。様子がおかしいと察し、ミツルギは心配そうにこう言った。


「酔ったのか? ちょっと休むか?」


「ううん……大丈夫。大丈夫だから……」


 と、ネレスは小さな声でこう言った。その言葉を聞き、男性は呟いた。


「本当に大丈夫かねぇ」




 数分後、ミツルギとネレスはサベーナの町へ到着した。


「うわ……これが町なのか……」


 ミツルギは町の外見を見て驚いた。どの家の屋根や壁も何かで斬り付けたような傷があり、あちらこちらに木が斬り倒された跡があった。


「皆スネーク剣士団のせいです。奴らが町に出ると、気を晴らすためにこうやって町の建物を傷つけるんです。そのせいで、私の妻も大怪我を負いました」


「スネーク剣士団か……絶対に許せねーな」


 話を聞いたミツルギは怒りと闘志を燃やし始めた。だが、話を聞いてもネレスはうつむいていた。再び心配したミツルギはネレスに近付いた。


「なんか本当におかしいぞ。本当に大丈夫かネレス?」


「うん……」


「熱でも出したのか? ちょっとごめんよ」


 ミツルギはネレスの前髪を上に上げ、自分の額をくっつけた。


「熱はないな……」


「大丈夫。それより、スネーク剣士団はいつこの町に来ますか?」


「それは分からん。奴らは気分屋だしな……」


 男性がネレスの質問に答えた直後だった。近くにいた町の人が大きな声で騒ぎ始めた。


「スネーク剣士団が来たぞ!」


 この声を聞き、ミツルギは魔力を解放しようとしたが、それより先にネレスが魔力を開放していた。その動きを見たミツルギは心の中で、ネレスの様子が本当におかしいことを察した。


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